音声に特化したクラウドソーシングサービス「Voip!」--ソシャゲなどの需要見込む

岩本有平 (編集部)2013年01月30日 09時00分

 Groodは1月30日、音声に特化したクラウドソーシングサービス「Voip!」の提供を開始した。

 Voip!は音声を使った業務に特化したクラウドソーシングサービス。クライアントからの依頼に対して、Groodが提携する声優事務所や専門学校、フリーランスの声優ら約450人のネットワークに対してオーディションという形で仕事を紹介する。

 仕事に興味のある声優がサンプルを録音してGroodに送付すると、Groodは音量調整やノイズの処理をした上でサンプルをクライアントに提供する。クライアントはその中から気に入った音声を選んで発注できる。その後あらためて音声を録音し、正式に納品するという手順となる。その際声優の情報は公開されないが、再発注などには対応する。サンプルの提供までは無料。

 当初はソーシャルゲームなどでの利用を想定しており、1万5000円程度から注文可能だ。スタジオ収録や動画のナレーションなどのプランも用意する。

 Groodはインキュベーションプログラム「Incubate Camp 3rd」で優勝し、主催のインキュベイトファンドからの出資をうけるスタートアップ。同社では第1弾のサービスとして、全国の男女がその地方ごとの言葉で告白する音声を集めたiPhoneアプリ「全国告白白書」を提供している。

 同アプリの提供を通じて、音声を使ったビジネスについて検討していたという同社。バンダイナムコゲームスの「アイドルマスターシンデレラガールズ」、サイバーエージェントの「ガールフレンド(仮)」など、ソーシャルゲームでも声優のニーズが高まっていることもありサービスの提供を決めたという。

 Grood代表取締役の原口悠哉氏は、「ソーシャルゲームや恋愛ゲームなどでは、素人の音声を使うのは(品質の面で)難しい。だが有名声優となると、1時間の拘束で数十万円から100万円となる。これではふんだんに使えない。一方で事務所に所属している声優やフリーランスの声優でも仕事がない状況がある」と声優を取り巻く環境について説明。将来的にはゲームに限らず、幼児向けや老人向けのコンテンツでも需要が高まると語る。

 すでに、ポケラボの提供するソーシャルゲームで音声を提供することが決まっているほか、複数の案件も進んでいるという。今後は声優向けのマイページ機能、クライアント向けの音声確認機能をウェブ上で提供するなど、サービスの強化を図るとしている。

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