KDDIと住友商事がJ:COMを共同運営へ--JCNと統合しCATVシェア50%超

 住友商事とKDDIは10月24日、ケーブルテレビ大手ジュピターテレコム(J:COM)を両社が共同運営することで合意したと発表した。JASDAQに上場しているJ:COMに対し、住友商事とKDDIが50対50の比率で共同運営する。J:COMは非上場化し、KDDIはJ:COMを連結対象会社にする。

  • KDDI代表取締役執行役員専務の高橋誠氏(左)と住友商事代表取締役 専務執行役員の大澤善雄氏(右)

 現状、J:COM株の保有者は、40.5%の住友商事、31.1%のKDDI、28.4%の一般株主という構成。株式公開買い付けを2013年2月上旬から30営業日にわたり実施し、終了後は両社が50%ずつの株式を持つことになる。買い付け価格は、普通株式1株につき11万円、新株予約権1個につき10万9999円としている。

 またJ:COMは、KDDI傘下のケーブルテレビ統括運営会社であるジャパンケーブルネットを統合する。統合後は、全国に約480万人の総加入世帯数を抱え、有料ケーブルテレビ市場におけるシェアは50%を超える。

 共同運営化の目的について、ケーブルテレビ市場が成熟化のステージを迎えていること、競争の激化、新たなデバイスの拡大といった背景があるとする。住友商事とKDDIは、経営資源を積極的に投下し、経営スピードの上げる必要があると判断したという。「J:COMの持続的な成長と永続的な価値向上を実現する」と2社は説明した。

  • 両社の合意内容

  • 共同運営体制への移行

  • 統合会社の概要

 また、どちらが先に共同運営化について打診したのかという問いに対し、住友商事代表取締役 専務執行役員の大澤善雄氏は「(2010年の両社のアライアンス以降)2年半ほど毎月のように取締役会で密な議論をしてきた。2011年の末くらいから議論を本格化してほしい旨の打診がKDDIからあったが、その時点でわれわれも同じ気持ちになっていた」と振り返った。

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