Microsoftは、同社の株主、顧客、パートナー、競合他社から、同社はもはや単なる大手ソフトウェア企業ではないと認識されるよう切望している。
Microsoftの最高経営責任者(CEO)を務めるSteve Ballmer氏は米国時間10月9日、公開したばかりの2012会計年度年次報告書に含まれる株主への手紙の中で、「devices and services company(デバイスとサービスの企業)」という新たなスローガンを繰り返し、浸透させようとしていた。
Ballmer氏は2006年に「developers, developers, developers(開発者、開発者、開発者)」と唱えて不評を買ったが、いまのところ(少なくとも、われわれが知る限り)公式にも非公式にも「devices, devices, devices(デバイス、デバイス、デバイス)」とは唱えていない。
しかし同氏は数週間前The Seattle Timesに対し、Microsoftはデバイスとサービスの企業として認識されうるし、そうなるべきだと述べた。Ballmer氏が書いた最新の株主への手紙でも、このメッセージが再び強調されている。
以下、同手紙からの抜粋。
2011年のこの手紙で、われわれのソフトウェアの真価は、人々がデバイスとサービスを仕事や私生活でどのように使うかによって徐々に見い出され、感じられるだろうと述べた。これは、われわれが何をして、自らをどうのように(つまり、デバイスとサービスの企業として)認識するのかという両面で重大な変化だ。また、会社の経営方針や新しい体験の開発方法、消費者と企業の両方に向けた製品を市場に送り出す方法にも大きな影響を与える。過去1年間に達成したことや、今後のロードマップによって、それが実現されるのだ。
Ballmer氏による株主への手紙ではまた、顧客が必要としている企業および消費者向けのデバイスやハードウェアの製造で、Microsoftはまだパートナーを頼りにしていることが繰り返し述べられていた。しかし、一部の企業ウォッチャーやパートナーが述べているように、Microsoftがハードウェアビジネスに参入しているのは、冗談でもなければ、OEM業者に優れたデザインの製品を作らせるためだけでもないことは明らかだ。
Ballmer氏によると、Microsoftは今後、「タッチ、ジェスチャー、音声など、より自然な方法を持つ新しいフォームファクタ」の開発にフォーカスし続けていく計画だという。
「Xbox」とともに、これからは「Microsoft Surface」の時代で、より多くの製品がこのファミリーに追加されるだろう(Microsoftは10月8日に公開した最新の委任状の中で、Surfaceのことを「Microsoftが設計して製造するハードウェアデバイス」と説明している)。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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