シックス・アパートは9月26日、コンテンツ管理ソフト(CMS)の新サービス「Movable Type EZ」を発表した。従来のパッケージソフト「Movable Type」をクラウドサービスとして提供する。サービス提供基盤としてIDCフロンティアのクラウドサービスを活用している。
パッケージソフトとしてのMovable Typeは、ウェブ制作会社などを通じて法人や文教などのエンドユーザーに提供されていた。しかし、実際にウェブサイトを構築するウェブ制作会社はデザインの専門集団である場合が多く、システムの開発や運用管理に不安を抱えているケースが多かったという。
シックス・アパート代表取締役CEOの関信浩氏は、「システム周辺、つまり(インフラなどの)下回りを見てほしいという要望が根強かった」とサービス提供の背景を語る。ウェブ制作会社の中には、サーバOSやミドルウェア、さらにMovable Typeのセキュリティパッチを当てようとしても、サイトにどのような影響をおよぼすか判断できず、戸惑ってしまったり、脆弱性を残したまま運用を続けてしまったりするケースもあったとする。
新サービスのMovable Type EZでは、サーバOSからMovable Type EZのシステム部分までをシックス・アパートが運用管理する。ウェブ制作会社やユーザーは、プラグインや設定、デザイン、コンテンツに集中することが可能になる。
Lekmo(旧TypePad)のようにCMSをSaaSとして提供する場合、法人ユーザーが要求するより細かな設定に対応できないこともある。そのため、Movable Type EZはインフラだけでなくMovable Type EZ本体のセキュリティパッチの更新やバージョンアップなどもサービス内容に含めた。ウェブ制作会社は、プラグインを活用したり、逆にプラグインをまったく使わずにサイトを構築することもできるようになる。
Movable Type EZは、CPUの性能やメモリの容量に応じて月額9975円、同1万4910円、同1万9950円と3つのプランを用意した。これらの料金プランは、それぞれIDCフロンティアのクラウドサービス「XS」「S2」「S4」に対応。サービスレベルもIDCフロンティアに準じて99.995%を保証している。
シックス・アパートはサービス提供に合わせて4週間の無料トライアルも実施中だ。
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