夏のボーナス、国内旅行需要回復--デジタルカメラ購入意欲高まる

 MM総研は6月13日、全国の20歳以上の就業者を対象に実施した「夏のボーナス商戦に関するアンケート」の調査結果を発表した。調査によると、この夏のボーナス支給額が「昨夏より増加する」と答えた人は10.2%で、昨冬の9.2%からやや増加した。また、「昨夏より減少する」と答えた人は12.9%で、昨冬の16.3%からやや減少した。

 今夏のボーナスによる購買意欲については、「昨夏と比べ上がった」が14.0%と昨冬の13.0%からやや増加し、「下がった」は28.4%と昨冬の31.7%に比べやや減少した。昨冬に引き続き、ボーナス額、購買意欲ともに改善傾向がはっきりと現れる結果になった。

 ボーナスの使途については「商品・サービスを購入する」が35.1%で、昨夏の43.6%から減少。「まだ決めていない」と回答した人は昨冬の11.6%から14.7%へと増加しており、購買意欲はあるが購入する商品やサービスを決めかねている人が増えているようだ。

 夏のボーナスの使途で目立って増加したのは国内旅行、デジタル家電、遊園地・娯楽施設、健康・美容家電で、特に国内旅行は42.6%と昨夏の36.0%から6.6ポイント上昇した。昨夏は東日本大震災の発生から日が浅く、国内旅行の需要が一時的に落ち込んだが、今夏はそうした影響がほぼなくなったことが購入意向の増加に繋がったとみられる。

表 (出典:MM総研)
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 デジタル家電は昨夏と比べて5.2ポイント増加の39.4%、遊園地・娯楽施設は3.2ポイント増加の11.6%、健康・美容家電は昨夏比3.1ポイント増加の7.0%だった。一方で衣類・服飾品は昨夏比0.1ポイント減の38.0%、キッチン家電・生活家電は昨夏比1.4ポイント減の13.0%だった。

 デジタル家電のランキングはPCが10.6%を占めトップ、次いでスマートフォンが9.5%で2位、デジタルカメラが7.7%で3位、薄型テレビが6.7%で4位、ブルーレイディスクレコーダーが3.5%で5位という結果となった。

 昨夏と比較すると、デジタルカメラの購入意向の増加率が高くなっている。今夏は国内旅行の需要が大幅に回復していることから、旅行の際に持参することが多いデジタルカメラもその恩恵を受けているとみられる。

 特に女性の購入意向が大きく伸びているのは、女性を主なターゲットとした小型で高画質な「ミラーレス一眼カメラ」の新製品が昨年の秋以降続々と投入されていることが需要喚起に繋がっているようだ。6位以降は家庭用ゲーム機(携帯型)(3.2%)、携帯型音楽プレーヤー、タブレット端末・電子書籍端末(ともに2.8%)と続いている。

 昨夏に引き続き今夏も電力不足が懸念される中、昨夏に節電商品を購入したか、今夏それらを購入する予定があるかを質問したところ、昨夏節電商品を購入した人は31.7%、今夏節電商品を購入する予定の人は28.7%だった。昨夏節電商品を購入したと答えた人に何を購入したかを質問したところ、扇風機が52.9%と最も多く、次いでクールビズ衣類が40.6%、LED電球が30.0%となった。

 一方、今夏節電商品を購入予定の人に何を購入するか質問すると、クールビズ衣類が48.7%と最多で、次いで扇風機が38.3%、LED電球が26.6%となった。

 調査は5月30日~6月3日、ネットアンケートサービス「gooリサーチ」の会員モニターのうち、全国の男女20代以上の就業者を対象として、ウェブアンケートで実施された。回答件数は1072件。男女比は男性56%、女性44%。

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