セカイカメラからtabへ--新しい頓智が作る「Interest to Action」(後編) - (page 2)

井口:これまで、「世界の頓智ドット」と言いながらドメスティックな動きが多かった。しかし、tabはローカライズなどを考えなくていいサービスだ。PCやiPadをもっていけば、その場ですぐに使える。そのために必要なのは、世界のさまざまな場所から情報発信をする人の存在だ。

  • iPad版「tab」のスクリーンショット」。特定の地域や、自分がいる地域、フォローしている人のコンテンツなどが一覧できる

 たとえばニューヨーク在住の日本人が、日本人に紹介したい情報をキュレーションする。そうすることで、日本から来た人はその人の情報をフォローすることで素敵なコミュニティやスポットを知ることができる。いいキュレーターはtabによってガイド役として注目されることになり、将来的には独自のビジネスにもつながる可能性がある。

--これからの頓智ドットが目指す社会とはどんなものなのか。

谷口:子供は自分の興味関心に対して純粋に行動する。そうした人間としてのあるべき本質や本能が、大人になるにつれて失せてくる。都市の情報過多も、雑音に感じてしまう。

 そうではなく、もっと自身の興味関心に対してアクティブになって、街を歩いていろいろなものに興味を持つ生き方に回帰をするべきだと思う。世界の人が自身の興味関心に対する意識を取り戻し、それがきっかけになり、人としての再生、経済の再生になっていけばいい。

  • ユーザーは自分でお気に入りの特集を作り、コンテンツを投入していける

井口:インターネットの中だけでは、世界は変わらない。世界はバーチャルではなくリアルで回っている。リアルでつながったり、新しい会社を作ったりと、tabがきっかけで発展する、まさにソサエティが変わる1つのトリガーになりうると考えている。

 tabは仕組みを提供しており、ボトムアップでユーザーが作り上げていく。つまり、tabを使って世界をぼくらが変えるのではなく、みんながtabを使って楽しく世界を変えていくようになる。

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