“通る企画書”の書き方(3)--要約や図解・グラフ化で分かりやすく

田中裕明(ビジネスITアカデミー)2011年12月03日 09時00分
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 企画書や提案書を作成する上でまずは知っておきたいポイントに続き、前回は、伝わるメッセージを書くためのポイントについてお伝えしました。今回は分かりやすい資料にするための「メッセージの要約」と図解やグラフ化についてをご紹介します。

 分かりやすくするための最初の手順はメッセージの要約です。長文は、読み手によって理解が異なるリスクを大きくすることになります。他者の文章やメールを見て、分かりにくいと思った経験があることでしょう。

 企画書や提案書は、説明を終えると資料として一人歩きすることになります。その際に、説明が忠実に伝えられているとは限りません。むしろ、そうではないケースが増えるのではないでしょうか。そうすると、誰が読んでも、同一の理解をする文章がよいということになります。それは、短文ということです。かつ以下のようなことに心がけるとよいのではないでしょうか。

  • 短文にすること(30文字以内)
  • 修飾語は修飾対象の直前に
  • 数値化する
  •  メッセージを箇条書きする場合は、以下の点にも留意してください。

    • 箇条書きの順番に意味を持たせる
    • 同類はグループ化する
    • 重複をなくす

     ここまでくると、かなり整理された企画書・提案書になっています。

     さらに、分かりやすいものにするために、図解やグラフで表現します。文章で説明することに無理があるケースは多々あります。それは、関係、手順、比較、構成、状態、分布などを表す場合です。

     適切な図解をするためによいものがあります。それは、2007以降のPowerPointに付加された「Smart Art」機能です。下図の赤線で囲まれたところを見てください。リストや手順など、図解の目的を表しています。これを参考にどのような図がよいか考えるのです。このまま使ってもよいのですが、修正等に適さないところがあるため、参考にして作ることをお勧めします。


    「Smart Art」機能

     グラフにも、もちろん適不適があります。以下の一覧表を参考に選択することをお勧めします。


     グラフや図解を使って伝えたいことを書き添えることも大事なことだと言えます。読めばわかるだろうとの認識は、結局、自身の主張が伝わらないことになり、自身に不利益をもたらすことになります。

     例えば、下図のようなことです。


     Q3とQ4の違いを明確にして、そこにコメントを入れて伝える。これで、間違いなく伝わるのではないでしょうか。

     最後になりますが、色の使い方についてご説明します。色にこだわるあまり作成に時間がかかってしまったり、多くの色を使いすぎたりしている企画書や提案書を見ることがあります。

     経験から、センスを問われる商品やサービスを除き、色が企画書や提案書の是非を決めることはないと思っています。たとえば、若者向けファッションサイトの提案など、提供する側の提案書や企画書のセンスがないとサイトもそんなものか、と思われてしまうような場合です。

     そこで、PowerPointに用意されている標準のパレットを使用することをお勧めします。パレットの各色の上にオンマウスすると、テキストであるとか背景といった推奨使用方法が表示されます。それから同色の縦方向は変化を表現するときに使うことをお勧めします。このパレットをベースに色を使い分けるのが最も無難でしょう。


     これで、各スライドは、それぞれ、分かりやすいものになってきたはずです。いよいよ最終回となる第4回では、実際に説明することを想定した仕上げの説明を行います。

    “通る企画書”の書き方(1)--企画や提案書の本質を知る

    “通る企画書”の書き方(2)--伝わるメッセージを書くためのポイント

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    田中裕明
    1981年有明高専電気工学科卒業。
    外部記憶媒体・装置メーカー・PCメーカー・IT資格企業を経て、2008年6月にビジネスITアカデミーを設立。著書に、「パパッと作るA4一枚の企画書報告書」「ビジネス力が身につくExcel&Word講座」がある。
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    ビジネスITアカデミー
    企業研修サイト:http://bit-a.jp/
    個人向けセミナーサイト:http://www.bit-a-seminar.jp/
    スキルチェックサイト:http://skill-check.org/
    2008年6月設立
    金融、商社、生保、証券、アミューズメント、製造など幅広い企業に、実務を改善するための研修や、個人向けにセミナーを提供。ExcelやAccessによるツール/システム開発も受託。2011年毎日新聞デジタル社の注目企業50社に選ばれる(http://mainichi50.jp/bit-a)
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