携帯電話向けに「ツイナビアプリ」--ライトユーザーの取り込み目指す

 デジタルガレージは10月26日、フィーチャーフォン向けにTwitterを使ったソーシャルアプリを展開する「ツイナビアプリ」の運営を開始したと発表した。Twitter公式ナビゲーションサイト「ツイナビ」ユーザー向けのサービスで、利用するにはツイナビの会員登録(無料)が必要になる。

  • 「ツイナビアプリ」トップページ

 ツイナビアプリの開始に伴い、6社から8本の対応アプリが同時にリリースされた。アプリは、テレビ朝日の人気番組「お願い!ランキング」と連動した「お願い!ツイート秘密基地」(テレビ朝日)ほか、ツイートのまとめサービス「togetter」(トゥギャッター)、「Q&Aなう Lite」(Q&Aなう)、「秘密診断-みんなの恋愛の秘密を診断!」「秘密Q&A-みんなで恋愛の秘密を大解明!」(HEROZ)、「えんぶれっ For ツイナビ」「まほもの For ツイナビ」(ハイレゾ)、「キーワードハイ&ロー」(NDPマーケティング)がラインアップする。

 今後は、年内に20本、初年度で50本~60本のアプリを予定しているという。「まずは会員を獲得した上で、アプリできちんと遊んでいただける状況をつくりたい。アプリがアプリに埋もれる状況はつくりたくない」(デジタルガレージ DG&Ibexカンパニー 新規事業開発室の安部愛氏)とし、アプリ数だけの競争はしない考えを示した。

東日本大震災以降にユーザーが増加--ライトユーザーの取り込み目指す

 デジタルガレージによれば、Twitterは東日本大震災後からライトユーザーの伸びが顕著だという。

 デジタルガレージ 執行役員 DG&Ibexカンパニー SVPの西田憲司氏は、「業界にいるとTwitterよりFacebookが流行っていると思われがちだが、Twitterはmixiと並んで最も使われているソーシャルメディア。今はリテラシーが高い人よりも、mixiと併用している人が増えている。Twitterの機能はシンプルなので、そのユーザーに対して、プラスアルファでユーザーエクスペリエンスを追加できないかと考えた」とフィーチャーフォン向けサービスを優先した理由を説明した。

ビジネスモデルはアプリ内広告とアプリ内課金

  • プラットフォーム、サービスの概念図

 ツイナビアプリのライバルとなるのは、グリーやモバゲーなどの携帯電話向けソーシャルアプリサービス事業者だ。ツイナビアプリのビジネスモデルはそれらと同様に、アプリ内広告とアプリ内課金によるもの。アプリ内広告のインプレッションに応じた売上げや、仮想通貨を使った決済による売上げをレベニューシェアとして開発者に還元するという。

 開発者側は、ツイナビアプリが提供するAPIを介してソーシャルグラフやTwitterが備えるリアルタイムのコミュニケーション機能などを活用しながらより実生活に根ざしたソーシャルアプリを開発できる。

 「モバゲーやグリーはヘビーユーザーが多く、その課金が高いという事業モデル。1つのアプリの賞味期限は半年で、それ以上続けるのに労力がかかる。ツイナビアプリは、どちらかというと、ユーザーが幅広く、そこからの課金を目指したい。爆発はしなくても着実に右肩上がりするもの。ゲームだけにコンテンツは偏らせたくない」(西田氏)。

 また、グリーやモバゲーとの違いについて、「ビジネスとして成立している2社のコンテンツはゲームがメイン。私自身もアプリをやっているが、人間関係というよりはゲームを進めるために必要な人間を探す印象。そのあたりを改善し、Twitterはソーシャルグラフ自体がモバゲーよりしっかりしたものがあるので、そこでアプリを提供することにポイントを置きたい」(西田氏)としている。

 今回アプリを提供するQ&AなうのCEO アタカハジメ氏は「自身もそうだったが、Twitter向けアプリケーションの個人開発者はたくさんいる。しかし、個人の場合は新しいアプリをつくってもなかなか流行らない。(ツイナビアプリを通して)個人にもプロモーションの手伝いをしてもらえれば、お互いに盛り上がれる。さらにアイテム課金などマネタイズのしくみもそろっている」とコメントした。

 今後は、半年以内にスマートフォン向けにもアプリサービスを提供していく見通し。ツイナビの会員獲得の目標はすべてのプラットフォームを併せ、全体で初年度で200万人。3年後には1千万人を目指すとしている。

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