[ウェブサービスレビュー]流出元を追跡できるスパム対策使い捨てメールサービス「spamgourmet」

spamgourmet
内容:「spamgourmet」は、運営元がはっきりしないサービスに登録する際などに使える、使い捨てのメールサービスだ。メールアドレスが流出した際に流出元を追跡できる機能や、それぞれのメールアドレスの受信回数を制限できる機能など、スパム対策に特化した機能を多数備えている。

 「spamgourmet」は、運営元がはっきりしないサービスに登録する際などに使える、使い捨てのメールサービスだ。メールアドレスが流出した際に流出元を追跡できる機能や、それぞれのメールアドレスの受信回数を制限できる機能など、スパム対策に特化した機能を多数備えている。

 発行されるアドレスは、例えばアカウント名が「test」であれば、「test@spamgourmet.com」という書式になる。これだけなら普通のフリーメールアドレスだが、実際に使う際にはこのメールアドレスの冒頭に任意の文字列と、受信回数を示す数字をピリオドで区切って入れる。つまり「文字列.受信回数.test@spamgourmet.com」というのが、利用時の書式ということになる。

  • 「spamgourmet」トップページ。文章がやや読みづらいが、必要な事項はひととおり記されており、きちんと読めば問題なく利用できる。運営はボランティアによって行われている

  • まずは新規アカウント作成。画面の左側で、新規のアカウント名および転送先メールアドレスを入力して「送信」ボタンを押す。今回は「cnetjapantest」というアカウント名で登録

  • CAPTCHA画面を経てメールアドレス認証が行われ、本登録が完了すれば利用できるようになる

 任意の文字列には、送信元を特定できる手がかりを入れる。例えば「abc」という名前のメールマガジンに登録する目的であれば、冒頭に「abc」という文字列を加え、「abc.test@spamgourmet.com」というメールアドレスを生成する。これによって、もしもそのメールマガジンの運営元からほかの事業者にメールアドレスが渡っても、abcを発信源として流出したことが分かるというわけだ。

 Gmailでもこうしたスパム避けを目的に、「+」につづく文字列を追加して一通ごとにメールアドレスを変更できる機能があるが、「+文字列」の部分を取り除けばそのまま送信できてしまう上、「+」を含むメールアドレスの登録を受け付けないサービスも多いため、用をなさないこともしばしばだ。その点、このサービスは2階層の追加文字列を除去したアドレス宛のメールは受け付けないほか、+のような特殊な記号も含まないためフォームへの登録も支障がない。

  • 試しに先頭に文字列のないメールアドレス宛にメールを送ったところ、ブロックされた

  • 「test」という文字列を設定し、受信回数の記入を省略してメールを送ったところ、「message 1 of 3」と記されたメールが転送されてきた。デフォルトの受信回数である3通のうち1通目という意味になる

 また、受信できる回数に制限を設けることができる。例えばメールを5通だけ受信したい場合、任意の文字列の後ろに「5」という数字をピリオドで区切って入れる。先の例で言うと「abc.5.test@spamgourmet.com」というメールアドレスになる。6通目からはメールが転送されなくなるので、回数を決めてメールを受信したい場合にぴったりだ。この数字は省略することもでき、その場合の受信回数は3回となる(変更もできる)。

 メールアドレスは都度登録する必要もなく、いくらでも作ることができる。届いたメールは登録時のメールアドレスに転送されるため、わざわざこのサイトを訪れてメールボックスをチェックするという手間もかからない。このほかアドバンストモードでは、デフォルトの受信回数の変更や、信頼する送信元の追加、キーワードの利用など、スパムメールの排除に役立つさまざまな機能が用意されている。

  • 受信回数を5回に設定したメールアドレスに送られてきた5通目のメール。「message 5 of 5 -last one!-」と記されていることから、このメールアドレスではこれ以上受信ができないことが分かる

  • アドバンストモードでは、デフォルトの受信回数の変更や、信頼する送信元の追加、キーワードの利用など、スパムメールの排除に役立つさまざまな機能が用意されている。ブロックしたメールの件数などの統計情報を見ることもできる

 説明がやや難解なほか、spamgourmet.comというドメイン名の長さは好き嫌いが分かれそうだが、スパム対策としてはかなり強力な機能を持つだけに、ネット利用時の心強い味方になってくれることは間違いないだろう。挙動が独特なこともあり、実際に使ってみてコツを把握することをおすすめする。

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