ロジクールは2011年10月、1981年の設立から30周年を迎えた。30周年を記念し、創業者の1人であるダニエル・ボレル氏が来日し、この30年を振り返った。
なお、ロジクールは日本以外の国ではロジテックが社名となる。日本法人は1988年にロジテック・パシフィックとして設立後、商標の問題から1996年にロジクールに社名変更をしている。
ロジテックは、ボレル氏とピエルルイジ・ザパコスタ氏、ジャコモ・マリーニ氏の3人がスイスにある人口800人の小さな「Apples(アプレ)」村で事業を事業を立ち上げたのが起源だという。Appleつながりでアップルにも言及し、1987年にOEM提供したことを明かした。
ロジテックの最初の案件はリコーのグラフィカルエディタを開発することだったという。「日本が会社にとって重要な役割を果たした。(今があるのは)リコーやオムロンとの大きな契約があったからこそ。日本市場で必要とされる品質の要求を学んだからアップルコンピュータの要求を満たせた。時には大変な教訓を得たこともある。さまざまなことを学んだ30年間」(ボレル氏)と振り返った。
また、Steve Jobs氏の言葉を引用し、「成功は真っ直ぐな道はない。山あり谷ありといっていたが、ロジテックにおいても同様だった。時には困難な時代もあった。90年代初頭、PCのコストが劇的に下がってしまったため、アイルランド、シリコンバレーから中国へどこよりも早く工場を移転せざるを得なかった」と語った。
ボレル氏は、「生き残る最良の方法は、1にも2にも3にもイノべーションだと思っている」と語る。「Jobsは、製品への情熱、愛情を注がないとならない。人々が買いたい製品を作れば、不況の最中でも成長を成し遂げることができるといっていた。Appleは景気が悪い中でも大きな成果をあげた会社」と度々Jobs氏の言葉を引用しつつ、イノベーションの重要性を説いた。
ロジクールの代表取締役社長である竹田芳浩氏は、ロジクール製品の質の高さをアピールする。「精密機器を得意とするスイスのDNAを持っている。製品の保証期間も他社は半年が多い中で平均3年、長いものは5年。競合企業にはあり得ないような保証期間の長さ」と自信を見せる。
最近は、マウス、キーボード、ウェブカメラが大きくシェアを伸ばしており、特にウェブカメラは東日本大震災の後から伸びているという。現在のロジクールのユーザーは、30代から40代の男性で、PCに詳しいビジネスマンが圧倒的に多いのだという。今後は品質に力を入れつつタブレットやスマートフォンの周辺機器にも力を入れ、女性や学生、10代20代にも広げていきたい考えを示した。
また、同日ロジクールはウェブ閲覧用のホイールを搭載した「ロジクール ワイヤレスマウス M525」を11月4日に発売すると発表した。ロジクールオンラインストアおよび全国のロジクール製品取扱店で販売される。ロジクールオンラインストア価格は3980円。
M525は、72個のマイクロラチェットを搭載したウェブ用ホイールを搭載。ホイールを左右に傾けることで、ブラウザの「戻る/進む」ボタンとして動作するチルト機能も搭載しており、ウェブブラウジングに最適だとしている。
また、レーザーグレードトラッキング(LGT)を採用することで、単三形乾電池2本で最大3年の電池寿命を実現したという。超小型のロジクール「Unifying」に対応し、最大6台までの対応キーボードやマウスを同じレシーバに接続できる。
カラーは、ブラック チャイナ(型番: M525BC)、レッド(型番: M525RD)、ブルー(型番: M525BL)の3色で、対応OSは、Windows XP、Windows Vista、Windows 7、Mac OS X (10.5以降)。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス