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“執事”の役割を担う未来型ロボットも--アイロボット

エースラッシュ2011年09月28日 12時18分
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 アイロボットは9月27日、同社CEOのコリン・アングル氏が来日し、ロボット掃除機「ルンバ」新製品の発表に伴う記者発表会を開催した。

日本は世界で最も素晴らしい市場

  • アイロボット CEOのコリン・アングル氏

 アイロボットは、軍事用や業務用、家庭用の各種ロボットを設計・開発する企業だ。同社製ロボットは紛争地域における偵察や爆弾除去をはじめ、さまざまな場所で利用されている。たとえば、2010年4月に発生したメキシコ湾の原油流出事故では、海洋調査ロボット「シーグライダー」が海中での原油の流れを調査。さらに2011年3月11日に発生した東日本大震災で、福島第一原子力発電所の内部調査用として地上走行ロボット「パックボット」と「ウォリアー」が活躍したのは記憶に新しい。

  • 「Packbot(パックボット)」が「ルンバ 700シリーズ」の除幕式を担当

 アイロボットCEOのコリン・アングル氏はこうした例を挙げた上で「私たちはロボットについて“かっこいい”という表面的なイメージだけでなく、人々の生活に貢献できることを実証してきた」と語る。

 人々の生活に貢献するという意味では、同社が提供するロボット掃除機「ルンバ」シリーズも重要な役割を担っている。アングル氏によると、日本におけるルンバの販売台数は2010年に20万台を突破し、米国に次ぐ世界第2位の市場へ成長しているという。

  • 福島第一原子力発電所の内部調査用として活躍した地上走行ロボット「Packbot(パックボット)」

 さらにアングル氏は、日本市場について「ユーザーが常に高い理想と要求を投げかけてくれる、世界で最も素晴らしい市場。日本で認められた製品なら、世界中どこの国でも自信を持って販売できる」と語る。事実、日本総代理店のセールス・オンデマンドを通じて10月7日より発売される新ラインアップ「ルンバ 700シリーズ」にも、日本ユーザーの意見が数多く採り入れられているという。また日本独自の床材である「畳」の存在も、ロボット掃除機にとって高い技術力を求められる要因だそうだ。

ルンバ 700シリーズの圧倒的な清掃能力

  • 講演の途中でPackbotがアングル氏にペットボトルの水を手渡すシーンも見られた

 最新のルンバ 700シリーズでは「任せられる掃除力」をコンセプトに、頭脳となる「人工知能 AWARE(アウェア)」を最新バージョンへとアップデート。AWAREの通信を瞬時に伝える「高速応答プロセスiAdapt」の搭載で、広さや形状、汚れ具合などが異なる多種多様な環境下でも、清掃能力を最大限に発揮する。

 ここでアングル氏は、インテリアが多い複雑な室内において、ルンバ 700シリーズがいかに完璧な清掃能力を発揮するかの実験結果を公開した。これは、ロボット掃除機が通過した床のエリアを1回目(水色)、2回目(青)、3回以上(赤)で色分けしたものだ。結果を見ると、iAdapt搭載のルンバ 700シリーズは同じところを平均4回、角度を変えて清掃するため、床の大半が見事に赤く塗りつぶされている。一方、競合他社の製品は赤い部分が非常にまばら。「ロボット掃除機は清掃力だけでなく、室内をくまなく回れることが重要。パターンベースのプログラムで動く製品では困難な場所でも、地雷探査ロボットなどで培った弊社の技術があれば、隅々まで清掃できる」と、アングル氏はルンバ 700シリーズの実力をアピールした。

“執事”の役割を担う未来型ロボットも登場

  • “執事”の役割を担うプロトタイプの未来型ロボット「Ava(エイバ)」

 さらにアングル氏は、次世代のロボットテクノロジについても解説した。まず技術面については、同社が2009年に発表した“自由に形状を変えられる”ロボット「chembot」の進化形を紹介。この技術をロボットの“手”に応用し、重量物を含むさまざまな形状の物を持ち上げたり、柔軟性と耐久度の高さを示すべくバッティング用のティーとしてボールをつかむ様子などが動画で披露された。アングル氏は「開発途中ながら多彩な用途に使えるため、今後の進化に期待してほしい」と語る。

  • Avaについて語るアングル氏

 また、一般家庭におけるロボットの普及と進化についても解説が行われた。こちらは、今まで“執事”が行ってきたような家庭内の仕事を、人工知能搭載の移動ロボット「HIR(Human Interface Robot)」が代わりに担当するというもの。将来的にはセキュリティや介護サポート、教育、共同作業といった幅広い分野の仕事を任せられるようになるそうだ。会場には、HIRの役割を担うプロトタイプの未来型ロボット「Ava(エイバ)」も登場。今回はパネル部分にiPadが取り付けられていたが、Androidタブレットにも対応するという。

  • 左から「Ava」「ルンバ 700シリーズ」「Packbot」

  • “自由に形状を変えられる”ロボット「chembot」

  • プール洗浄ロボット「Verro(ベロ)」(参考展示)

  • 水ふき掃除ロボット「Scooba(スクーバ)」(参考展示)

  • 雨どい掃除ロボット「Looj(ルージ)」(参考展示)

  • 会場には初代から最新モデルまで、歴代の「ルンバ」シリーズがズラリ勢ぞろい

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