フォード、車載システム開発用のプラットフォームを発表--「Sync」の可能性を拡大

Daniel Terdiman (CNET News) 翻訳校正: 緒方亮 吉武稔夫2011年09月13日 12時32分

 サンフランシスコ発--自社の車と連携するアプリケーションを幅広く開発してほしいFord Motorは、そうした活動を推進するためのプラットフォーム「OpenXC」を米国時間9月12日に立ち上げた。

 Fordと同社のパートナー企業であるBug Labsは、OpenXCを当地で開催のTechCrunch Disruptで発表した。OpenXCは、Fordの「Sync」システムと連携するオープンソースのハードウェア製品やソフトウェア製品を、サードパーティーの開発者が自由に開発できるよう設計されたプラットフォームだ。

 FordのResearch and Innovation部門でインフォトロニクスの技術主任を務めるK. Venkatesh Prasad氏はOpenXCについて、今では300万台を超えるFord車に搭載されているSyncシステムの有用性を高める新しい方法を、社外の開発者が考えられるようにするものだと説明した。

 TechCrunch Disruptの壇上に立ったBug Labsの最高経営責任者(CEO)であるPeter Semmelhack氏によると、OpenXCは基本的にプラグアンドプレイのシステムで、誰もがSyncシステム用アプリケーションを開発できるようにするものだという。Fordは間もなく、開発者キットを一般に公開する予定だ。

 Semmelhack氏は例として、燃費効率をリアルタイムで記録して他人と共有できるシステムを挙げた。Bluetoothで車の内部システムに接続するオープンソースのハードウェアを使い、フロントガラスに燃費効率をヘッドアップ表示してドライバーが見られるようにしたり、同じ機器を使うほかの人がその情報を共有できるように3G通信網を通じて情報を送信したりするのだ。

 Prasad氏はそのほかにも考えられる使い方を紹介した。目的地に到着したら自動でfoursquareにチェックインするオープンソースのソフトウェアや、ドライバーが興味を持っている地点を車が通過するとその場所に関する情報を自動的に読み上げる「音声ドライブガイド」機能などだ。

 OpenXCを使って開発したアプリケーションに審査が必要なのかFordは明らかにしなかったが、安全を確保するため、開発者は作った製品を同社に提出して承認を受けることになるだろう。

OpenXCの発表で、FordとBug Labsは、FordのSync搭載車両で燃費効率の共有を可能にする「Fuel Efficiency Challenge」を披露した。
OpenXCの発表で、FordとBug Labsは、FordのSync搭載車両で燃費効率の共有を可能にする「Fuel Efficiency Challenge」を披露した。
提供:Daniel Terdiman/CNET

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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