PayPalのライバルであるモバイル決済会社Squareは、1日の取引額が約400万ドルに達したことを明らかにした。5月末の時点で公表していた取引額から100万ドル増えた計算になる。
2011年3月には、Squareと競合するVeriFone Systemsの最高経営責任者(CEO)Doug Bergeron氏が、Squareの提供する携帯端末向けクレジットカードリーダーの安全性に疑問を呈する公開書簡を発表し、この敵意むき出しの攻撃に対して、Squareの共同創設者でCEOのJack Dorsey氏が応戦するという一幕があった。しかし、この騒動が落とした影も、Squareは見事に乗り越えた格好だ。
それどころか、取引額の増大はSquareが急速に成長していることを示している。この成長を後押ししたのは、4月末にVisaから大規模な投資を受けたことだ。また、先ごろの資金調達ラウンドでは1億ドルを調達し、モバイル決済の新興企業であるSquareの時価総額は10億ドルに達している。
Squareに限っては非常な上り調子といえるが、同社を含むモバイル決済市場の前途はまだまだ遠い。決済ビジネス全体を見渡すと、クレジットカード会社が1日に数十億ドルもの決済処理を行う一方、モバイル決済は、急速にシェアを拡大させているとはいえ、依然として初期段階にあり、2011年のクレジットカード決済全体に占める割合も、ごくわずかだと予想される。
しかし、FierceMobileContentが報じたところによると、Yankee Groupのアナリスト予測では、2010年に全世界で1620億ドルだったモバイル決済の取引額が、2014年には9840億ドルに急増する見通しだという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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