HOYA PENTAX イメージング・システム事業部は6月23日、手のひらサイズのレンズ交換式デジタル一眼カメラ「PENTAX Q」を発表した。近日発売としており、市場想定価格は「PENTAX Q レンズキット」が7万円程度、「PENTAX Q ダブルレンズキット」が9万円程度。
PENTAX Qは、高精細な1/2.3型の裏面照射型CMOSイメージセンサを搭載し、センササイズに合わせて新規開発した「Q マウント」規格の超小型レンズを採用。光学ファインダやミラーなどを必要としない本体構造により、世界最小・最軽量となる一眼システムを実現したという。サイズは高さ57.5mm×幅約98.0mm×厚さ31.0㎜で、重さは約200g(専用電池、SDカード込み)。
有効画素数は約1240万で、高精細画像やフルHD動画、最高約5コマ/秒の高速連続撮影、ISO6400の最高感度に対応。絞り優先自動露出などの多彩な露出モード、被写体に応じた画像仕上げが選べるカスタムイメージ機能なども備える。
さらに本体内蔵の手ぶれ補正機構「SR(ShakeReduction)」や超音波振動によるゴミ除去システム「DRII(Dust Removal II)」など、撮影をアシストする機能も従来のデジタル一眼レフシステムと同様に充実させた。被写体の前後のボケ量を自動的に調整して撮影できる「ボケコントロール」や、クロスプロセスに代表される独創的な画像が楽しめる「スマートエフェクト」など、個性的な作品づくりを楽しめる、最新のデジタル画像処理機能も豊富に備えている。ボディはマグネシウム合金で、カラーはホワイト、ブラックの2種類。
同社の調査によると、デジタルコンパクトカメラを購入した人のうちデジタル一眼の購入を検討した人は2009年以降から急増しており、30%前後で推移しているという。画質の良さなどに魅力を感じつつもデジタル一眼を購入しない主な理由は、大きい、重い、操作が難しい、といった意見が多かったことから、使いやすいコンパクトなカメラを開発したという。
日本市場では、レンズ交換式デジタル一眼カメラのうち、ミラーレスを含む入門者向けの普及機が約76%にのぼり、順調に伸びている。HOYA PENTAXイメージング・システム事業部 事業部長の井植敏彰氏はPENTAX Qについて、「ミラーレスが世の中で売れているか、売れてないかで開発したというよりは、一眼カメラに行きたい方が行けないという需要層を見て開発した商品。他社をカテゴリとして意識しているわけではない」と語った。
今回、本体とともにレンズのラインアップも充実している。価格も6000円程度~2万円台半ばと手頃な価格だ。望遠やマクロレンズなどについては、「視野に入っている」とし、ユーザーの声をもとに開発の優先順位を決めていきたいとしている。なお、Qマウント規格の公開は「特に考えていない」としており、他メーカーからの対応レンズは当面出ない見通し。
ラインアップは下記のとおり。
<デジタル一眼カメラ>
<PENTAX Qレンズ>
<アクセサリ>
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