ソニーの電子書籍端末「Reader」コミックにも対応--こだわりのチューニング

坂本純子 (編集部)2011年06月22日 16時06分
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 ソニーマーケティングは6月22日、電子書籍端末「Reader Pocket Edition」と「Reader Touch Edition」をバージョンアップし、電子書籍フォーマット「ドットブック(.book)」形式に対応したと発表した。

  • 「のだめカンタービレ」(C)二ノ宮知子/講談社を表示したところ。5型と6型のどちらでも楽しめる

 今回のバージョンアップに伴い、オンラインブックストア「ReaderStore」でドットブックフォーマットのコンテンツ販売を開始。第1弾として講談社の提供により、伊坂幸太郎著「チルドレン」や松本清張著「殺人行おくのほそ道(上)(下)」など書籍約300タイトル(約300冊)と、かわぐちかいじ作「沈黙の艦隊」や二ノ宮知子作「のだめカンタービレ」などコミック約1360タイトル(合計約5700冊)の計約6000冊をそろえた。国内の「Reader Store」における初のコミック販売となる。

 8月末までには、奥泉光著「シューマンの指」や西村京太郎著「十津川警部 トリアージ 生死を分けた石見銀山」などの文芸書、弘兼憲史作「社長 島耕作」や柴門ふみ作「華和家の四姉妹」のコミックなど、人気の高いコンテンツを追加する予定としている。講談社以外の出版社によるコミックの販売は現時点では未定だが、今後に向けて検討していくとしている。

 なお、コンテンツ容量は文芸書はおよそ1Mバイト。コミックは1巻あたり約40Mバイトという。

 ドットブックフォーマットは、ルビ、縦書きレイアウトなど日本語特有の表示に対応し、日本国内で多数の書籍、コミックならびに雑誌をサポートする電子書籍フォーマットの1つ。国内市場向けReaderが発売当初からサポートしているXMDFやPDF、Textなどの書籍フォーマットならびにテキストファイルに加え、ドットブックフォーマットが今回新たに追加されることで、コンテンツの選択の幅が一層広がるとしている。

“自炊”よりもお手軽に--Readerのこだわり

  • 左が製品版で右が自炊のもの。美しさは一目瞭然

 Readerは、月2冊以上を購入する書籍ヘビーユーザーに向けて開発された製品だ。ユーザーアンケートによれば、月2冊以上購入するユーザーが6割以上に上るとし、6冊以上購入するユーザーも13%に上り「ターゲット通りのユーザーが獲得できている」と話す。

 男女比率も徐々に変わってきており、当初13%だった女性ユーザーは、発売から3カ月~6カ月で20%にまで増えている。「当初、ガジェット好きだった男性が購入していたが、徐々に一般層へ広がってきているのではないか」と分析する。

 Readerが評価されている点は、本体の持ち歩きやすさと文字の読みやすさ、バッテリの持ち時間だという。これらは、電子書籍専用端末とライバルと言われるタブレットとの棲み分けの大きなポイントになると見る。ソニー自身もタブレットの発売を秋に控えており、ターゲットを明確にしていくことで共存させたい考えだ。

 これまでソニーは、Readerで文芸書を中心に提供してきたが、コミックも約3割の人が希望しているとし、コミックにも力をいれていくことにしたという。また、こだわったのが、Readerに最適化したスキャンのチューニングだ。

 ソニーと講談社が開発を進める中で、もっともスキャンが難しいと言われていたのは、細かい描写が多い沈黙の艦隊と手書きの擬音や小さい文字が多いのだめカンタービレで、それらがうまく行けばほかも上手くいくと考えていたという。

 今回は両者で最適なアルゴリズムを調整して濃淡部分などを美しく実現したこだわりの仕上がりで、ユーザー自身が裁断してスキャンする「自炊」するよりも手軽で見やすく美しいマンガが楽しめるとしている。

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