NTTドコモは5月20日、1.5G~2.5GHz帯までの6つの周波数帯に対応した小型マルチバンド電力増幅器の試作機を開発したと発表した。電力増幅器とは、通信に必要な所定の出力電力まで信号を増幅する電子回路だ。
現在の携帯電話機は複数の周波数帯に対応するため、各周波数帯に対応するシングルバンドの電力増幅器を複数搭載している。今後、1.5GHz帯への対応や国際ローミングの拡大によって電力増幅器の増加が見込まれることから、小型のマルチバンド増幅器の開発に取り組んだという。
今回の試作機は、ルネサス エレクトロニクスの協力のもと、NTTドコモのマルチバンド増幅器の試作機を8.05mm×6.2mmと実用化サイズに小型化したものだ。これにより、1.5GHz~2.5GHz帯の周波数帯において信号の増幅を1つの電力増幅器で行えることから、携帯電話機の大型化が抑制できるという。
また、LTE、W-CDMA、GSMなど各通信方式の条件を満たしているため、1.5GHz帯以上の周波数帯を利用する国内外の携帯電話サービス用電力増幅器として対応できるという。なお、これは5月25日から27日にかけて東京ビッグサイトで開催される「ワイヤレスジャパン2011」のドコモブースにて展示するとしている。
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