グーグル、Chrome ウェブストアを日本語化

鳴海淳義 (編集部)2011年05月16日 18時37分

 Googleは5月16日、ウェブブラウザ「Google Chrome」から利用できるウェブアプリケーションストア「Chrome ウェブストア」を日本語化したことを発表した。

 Chrome ウェブストアはユーザーがウェブアプリを検索し、発見できるようにするサービス。2010年12月に米国で開始し、これまでに3000以上のアプリが公開されている。Google Chromeの拡張機能にもChrome ウェブストアからアクセスできる。

 アプリ開発者はChromeウェブストアにアプリを登録することで、1億6000万人にものぼるGogole Chromeユーザーにリーチできるようになるという。

 日本語化にあわせて、国内企業からもウェブアプリがリリースされた。はてなの「はてなブックマーク」、面白法人カヤックの「JustEdit」、co-meetingの「Crowy」、ジョルダンの「ジョルダンライブ!」、全国新聞ネットの「47NEWS」、ヌーラボの「Cacoo」、paperboy&coの「ブクログのパブー」など12アプリがそろっている。

 米国ではすでにアプリへの課金も始まっているが、日本では準備中。将来的には同様の課金プラットフォームが整備される予定だ。

 Chrome ウェブストアでアプリを提供すると、ユーザー数の増加とユーザーエンゲージメントの強化というメリットがあるという。World Golf Tourというウェブアプリは、公開から2カ月で5万人のユニークユーザーが利用し、その25%がアカウントを作成した。Chromeユーザーはそうでない人に比べ、滞在時間が25%長く、課金率も平均より147%高いというデータもあった。人気ゲーム「ANGRY BIRDS」は5月12日に公開され、4日で66万人にインストールされたそうだ。

 はてなは、いつでもどんなデバイスからでもブックマークを登録できるように、はてなブックマークのブラウザ拡張や新デバイス対応を積極的に進めてきた。代表取締役社長の近藤淳也氏によれば、総ブックマーク数のうち51.2%がブックマークレットや拡張、アプリ経由のものだという。「はてなブックマークのユーザーは新技術への感度が高い。ニーズにこたえるためにも、日本版ウェブストアのオープンにあわせていち早くアプリを開発した」と語った。

 はてなブックマークアプリはウェブサイト版にはない独自機能として、カスタマイズ可能なメニュー機能、ユーザーが興味を持ちそうなタグを自動で表示する機能、デスクトップ通知機能などを備えている。

 はてなブックマークのディレクターを務める長山武史氏によれば、はてなブックマークを使っている人の約3割はGoogle Chromeユーザーだという。外部サイトでのブックマーク登録やそのサイトのブックマーク数の確認にははてなブックマーク拡張を、はてなブックマークの閲覧にはウェブアプリ版はてなブックマークを使ってほしいとのこと。

 現在、Chrome ウェブストアは日本語化され、日本国内発のアプリが登場した段階。今後、一般ユーザー向けのわかりやすい誘導や課金の仕組みが整えられ、正式版のスタートとなる予定だ。ただし時期は未定となっている。

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