これはあまり触れたくない話題だ。ずっと昔には、わたしは前向きで、陽気で、人を好きな性格の人間だった。しかし、コンサルティング業を始めてから、わたしは自分が利用されたり、使われたり、悪用されたり、支払いを受けられなかったり、支払いが少なかったり、評価されなかったりという経験をしてきた。わたしのキャリアは、いつも姿をくらまして楽になりたいという気持ちとの戦いだった。わたしは、すべての人が悪人だと言っているわけではない。IT業界の人間だという立場を取ると、違った見方をされることが多いというだけのことだ。IT業界の人間というのは、救い主と罪人を1つに合わせた存在なのだ。
認めるべきだ。あなたの仕事を理解している上役は多くない。彼らはわずかな予算で、何の助けもなく、何でもできるべきだと思っているし、エンドユーザーはあなたよりも上等な人間として扱われるべきだと考えている。さらに悪いことに、上役たちはPCを(魔法のように)10年以上使えるはずだと思っている。この職務と技術の両方に対する誤解は、あなたの仕事を不可能にしてしまう。上役があなたのために、あなたの部門の面倒を細かく見始めると、すべての問題が悪化する。あなたは自分の仕事を分かっているし、自分の仕事を分かっていると知っている。上役はあなたの仕事を分かっていないが、あなたの仕事を分かっていないということも知らない。これは、危険なストレスのメビウスの輪だ。
技術が自分に反乱を起こしているような気がしたり、事象の地平の向こうにあるかも知れない特異点のように思えることはないだろうか。そんな日には、自分のものを段ボール箱に詰めて、ビルから出て行きたくなるはずだ。これは、わたしが主にWindowsを使っている顧客のコンサルティングをしているときに直面した問題の1つだった。Windowsではエントロピーの増大が大きいようで、PCやシステムを維持する仕事は、毎日が戦いだ。この戦いに勝てる日もあれば、負ける日もある。そして勝利した日は、いつも敗北した日の山の中に埋もれてしまう。
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