新しい「Norton」製品のベータ版は、他のNortonユーザーのPCにあるファイルの動作に基づいてダウンロードしたファイルの安定性を評価する機能が搭載されているほか、「Google Chrome」にも完全に対応しており、年内にリリースが予定されている製品版の方向性を窺わせてくれる。
Symantecが米国時間4月15日にリリースした「Norton Internet Security 2012」と「Norton AntiVirus 2012」のベータ版には、2011年に「Norton 360」で初めて搭載された新しい起動マネージャや、インストール時のトラブルを素早く解決する新しい自動修復機能も搭載されている。また、「Symantec Online Network for Advanced Response」(SONAR)技術にも変更が加わった。
これらの変更点は画期的なものではないが、Nortonが業界トップクラスの地位を保つのに寄与することは間違いなさそうだ。ブラウザとして世界で3番目にユーザーの多いGoogle Chromeへの対応は、かなり以前から求められていた機能で、検索結果の評価やリンクスキャン、「Norton ID Safe」といった「Norton Safe Web」のツールバー機能をGoogle Chromeユーザーも利用できるようになった。
このベータ版のエンジンに2つの変更が加わったことは、新しいインターフェースモジュールのどこを見ても分からないが、重要な変更であることに違いはない。「Insight 3.0」とそのコンポーネントである「Download Insight 2.0」機能が改良されているのだ。Download Insightは、前述のとおり、ダウンロードしたファイルをセキュリティと安定性の観点から調べる。不安定化を招くことが判明しているファイルをユーザーがダウンロードするのを阻止するわけではないが、警告を表示して、ダウンロードを中止するかどうかをユーザーに選択させる。
これは非常によくできた機能で、OSの違いを認識できる。つまり、「Windows 7」では安定しているが「Windows XP」では不安定だと分かっているファイルの場合、Windows XPユーザーだけに警告が表示される。
また、「SONAR 4.0」では、振る舞いに基づく保護機能がアップグレードされるなどの改良が加えられている。振る舞いに基づく保護機能は、疑わしい動作がないか、起動中のプログラムを監視し、何らかの疑わしい動作を検知した場合はプログラムを停止する。SONARにおける大きな変更点の1つは、DLLファイルを個別に評価する点で、これによりさらにきめ細かな検出が可能になった。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」