消費者庁は3月31日、ぺニーオークション運営事業者3社に対し、不当景品類および不当表示防止法(景品表示法)第6条の規定(第4条第1項第1号「優良誤認」、同項2号「有利誤認」)に基づいた措置命令を行ったことを公表した。
ぺニーオークションとは、入札の度に50円~75円程度の入札手数料が必要となるインターネットオークションのこと。1回の入札単価についても低額に設定されており、入札などのアクションによって入札可能時間が延長される仕組みを持つ。このため、複数の入札者が競り合った場合、落札金額に加えて多額の入札手数料を支払わなければならない場合がある。また、落札できない場合にも入札手数料を支払う必要がある。
措置命令の対象となったのは「DMM.com ポイントオークション」運営のDMM.com、「凄オク」運営のアギト、「ゼロオク」(3月31日にサービス終了)運営のゼロオクの3社。
いずれもサイト上で「(市場価格の)最大●●%OFF」といった文言でペニーオークションのメリットをうたっていた。しかし前述にあるようなペニーオークションの仕組み上、必ずしも商品が安価に入手できるものでなく、また著しく安価になるとはいえない。
消費者庁では、この表記が、消費者に対して実際より著しく優良であると示すものであり、実際の取引よりも著しく有利であると消費者に誤認されるものであるということから、その旨を周知徹底することや再発防止策の策定、同様の表示を今後行わないよう措置命令を行った。
また消費者庁では、「激安オク」(2月にサービス終了)運営のInnovation Auction、「みんなのオークション」(1月にサービス終了)運営のMEDIATRUSTの2事業者に対しても、同様に景品表示法(第4条第1項第1号「優良誤認」、同項2号「有利誤認」)に規定する不当表示があったと発表している。
ただしこの2社については、いずれもサービスを終了していることに加えて、拠点を日本に有していないこと(Innovation Auction)、登記上の本店所在地が存在せず、連絡が一切取れない状況にあったこと(MEDIATRUST)から、措置命令を行っていない。
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