eBayは米国時間3月28日、Eコマースマーケティングサービス企業のGSI Commerceを1株あたり29.25ドルで買収すると発表した。買収総額は約24億ドルになるとみられる。
ちなみにこの金額は、eBayがPayPalを買収した際に支払った額より多く、Skypeを買収した際に支払った額をわずかに下回っている。なお、Skypeはすでに売却済みだ。今回の買収は、2011年第3四半期に手続きが完了する見込みとなっている。
eBayの最高経営責任者(CEO)を務めるJohn Donahoe氏は、声明で次のように述べた。「われわれは、次世代のコマース革命を主導していく。GSIは、最も包括的に統合された一連のオンラインコマースおよびインタラクティブマーケティングサービスを提供しており、同社の買収によって、全世界の売り手と買い手を結び付ける当社の能力が大幅に強化される。eBay MarketplacesおよびPayPalと組み合わせることで、GSIは、あらゆる規模の小売業者やブランドにとって最適かつ主要な戦略的グローバルコマースパートナーとしての当社の地位を高めることになるとわれわれは考えている」
では、具体的にGSIはどういった役割を担うのだろうか。なんといっても、同社は実店舗型のブランド(180に及ぶGSIのクライアントの中には、Ralph Lauren、American Eagle Outfitters、Hewlett-Packard(HP)、iRobotなどが名を連ねる)と連携し、「Eコマース技術、電子商取引処理、顧客応対、およびマーケティングサービスを提供」している。eBayがGSIを買収する理由は、同社が名をなしてきた、個人運営のオークションやガレージセール的雰囲気を醸すハブ的役割から脱却し、Amazon.comのような主要ブランドのためのEコマース企業を目指す計画の一環にあることは間違いない。
GSIはもともと、スポーツ用品を扱うオンライン小売店Global Sportsとして1995年に設立されたが、同社のCEOであるMichael Rubin氏が2010年にCBSのリアリティ番組「Undercover Boss」に登場したことで、消費者には最もよく知られているかもしれない。
GSIは、ファッションのフラッシュセールサイトRue La Laや、「Amazon Prime」のようなサービスを提供するShopRunnerも所有しているが、eBayはこれらの所有権の70%を売却する予定だ。eBayはまた、「長期的成長戦略にとって中核ではない」として、GSIがライセンスを保有するスポーツ用品事業をすべて売却する。売却される資産は、Rubin氏が新たに設立する持ち株会社に組み込まれる予定だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス