ペイパルジャパンは2月22日、日本市場における2010年の事業レビューを発表した。オンライン決済サービス「PayPal」の国内本格展開の初年度となる2010年は、アカウント数、決済高、導入サイトいずれも伸びたという。
ユーザーはPayPalにアカウントを開設し、自身のクレジットカード情報を登録しておくと、PayPalを導入しているECサイトでクレジットカード情報を入力せずに買い物ができる。クレジットカード情報を使って買い物をするのに抵抗のあるユーザーに支持されている。またPayPalは190の国と地域で24の通貨に対応しており、国際間の取引にも多く利用されている。
2010年末時点の日本のPaypalアカウント数は約150万。その40%にあたる60万アカウントが過去1年間に1度以上の利用実績があるアクティブアカウントだという。日本における総決済額は2009年比で約1.5倍に増加した。成長の要因は国内間取引(買い手、売り手ともに日本在住)で、決済額は同2倍の増加。国際間取引も同1.3倍に増加した。ただし具体的な額は公表されていない。
ペイパルジャパンが実施した2010年6月の調査によれば、買い手がECサイトに求めることとして、「支払いが安全であること」(69%)、「手数料が安い、無料、経済的であること」(67%)、「素早く支払いを済ませられること」(63%)などが上位に挙げられたという。またクレジットカード決済を安全だと感じている人はわずか2.9%。一方でPayPalを選択した人は37.5%にも上った。自社調査とはいえ、こうした結果からPayPalは安全な決済手段として利用者から支持を得ているとしている。
ECサイトへの導入事例としては、「グルーポン」や「ポンパレ」に代表される共同購入クーポンサイトが目立った。グルーポンを皮切りに30社以上の共同購入クーポンサイトがPayPalに対応。共同購入クーポンサイト全体のPayPal取扱高は10月から12月までの2カ月間で平均68%増加したという。
またストリーミングサービス「Ustream」を国内展開するUstream Asiaは浜崎あゆみ氏の2011New Yearカウントダウンコンサートを有料コンテンツ配信として実施した。決済手段にはPayPalを採用した。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス