ジーエフケーマーケティングサービス ジャパン(GfKジャパン)は、2010年の家電およびIT市場の販売動向を発表した。エコポイント特需、放送の地上デジタル化などの後押しにより、市場規模は前年から1兆円拡大の9兆5000億円程度になったという。販売チャネル別では、家電量販店が前年比15%増、インターネット通販も同26%増を記録し、市場規模は大きく拡大した。
中でも市場を牽引したのがエコポイント制度を追い風に販売台数を伸ばした薄型テレビだ。2010年全体では、数量が同91%増の2644万台となり、テレビ市場として過去最大の規模になったとのこと。さらに、エコポイント制度が変更される直前の11月には同411%増という大幅な伸びを示した。地デジ化への影響からここ数年買い替え需要が伸長しているテレビだが、2010年はリビング用の大画面タイプだけでなく、2台目、3台目の買い替え需要が増え、19~32インチといった中小型サイズが伸長したとしている。
テレビ市場の拡大に後押しされたデジタルレコーダー市場では、Blu-ray Discレコーダーが457万台を売り上げ、構成比は市場の8割弱に達したという。またプレーヤー市場においてもDVDからの移行が進んでおり、Blu-ray Discプレーヤーは数量前年比で101%増を記録。新規商材である3D搭載機の構成比は通年で16.9%、12月には55.7%にまで伸長した。
PC市場は、数量で同6%増の1450万台となり、2ケタ成長となった2009年をさらに上回ったとのこと。製品別ではネットブックが半減し、ディスプレイ一体型デスクトップPCやスタンダードノートPCの構成比が拡大。金額面でも同3%増となり、プラス成長に転じたとしている。またPCディスプレイにおいてリセラー市場はPC販売の復調を受け、前年比で7%増の183万台となり、5年ぶりのプラス成長となった。
ミラーレスカメラが数量で171%増を記録したデジタルカメラは、全体数量が同11%増の1067万台となり、2年ぶりに1000万台市場へと回復した。レンズ交換式カメラに占めるミラーレスカメラの数量構成品は24%となり、2009年の2倍以上へ拡大したことになる。一方コンパクトカメラは数量は堅調に推移したものの、単価ダウンが激しく金額ベースは前年比11%減となった。平均価格は1万9800円になるという。
携帯電話市場は、数量ベースで同0.6%の微増となり、3年ぶりにプラスに転じた。スマートフォンが数量で同149%増と市場を牽引しており、構成比は全体の20%。中でもAndroid OS搭載機は構成比が2009年の2%から2010年は26%へと拡大したとしている。
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