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Amebaモバイルのゲームはどうやって1本あたり年間数億円売り上げるのか - (page 2)

鳴海淳義(編集部)2011年02月16日 15時25分
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--どうやってノウハウをためるのか。

 大辻氏:ゲームを運用するなかでPDCAを回す。分析専門のチームがいて、彼らの分析結果を見て改善する。それをサイバーエージェント内の全プロジェクトで共有している。

 サイバーXやサムザップのようなグループ会社も同じような取り組みをしており、横の情報交換がしっかりできている。社長の藤田(晋)がブログに書いてるが、「日刊セッサタクMAXランキング」という仕組みがある。毎日、すべての会社のすべてのゲーム、約20本くらいのデイリーの売上高の進捗をメールで共有し、ランキング化している。宛先には各社のプロジェクトメンバーと社長の藤田、副社長の日高(裕介)を入れて、毎日メールを送って盛り上げる。

 「昨日このゲームの売上が上がったのはこの施策の成果だったのか」と共有し、切磋琢磨して、力をつけている。毎月、社長がセッサタクMAXランキングで月間1位になったチームに賞品を出している。

--分析の仕組みは。

 大辻氏:ゲーム内のイベントなどの施策は即日分析している。社内で解析プラットフォームを作ったので、毎日データが上がってくる。ゲーム内イベントなどは基本的に毎日実施しているが、出したままにはせず、日々改善している。企画から10分でリリースするものから、1カ月先までの予定まである。そうった施策はほとんどプロジェクトメンバーだけで決定する。上長の確認を取る必要はない。

--1ゲームあたりのメンバー構成は。

 大辻氏:プロデューサー1人、エンジニアリーダー1人、エンジニアサポートが2人、デザイナー1人、Flash作成1人という構成が多い。場合によってはイラストレーターなどが入ったり、エンジニアがプロデューサーを兼務したりすることもある。

 メンバーは非常に若い。ゲームのプロデューサーは入社2年目が中心。エンジニアは新卒から2年目が中心。成長にあわせてどんどんヒット率が上がっている。

 ここ半年くらいは初めてゲームを作った人ばかりが新タイトルを立ち上げてきた。我々はいままでのゲームとは違う世界で戦っている。ゲームは初めてだが、ゲーム以外のサービスを担当していた人がほとんど。アメーバなうのモバイル版やモバイルブログを担当していた人間なので、ネットの中でのコミュニケーション、サービス設計の経験は持っていた。あとは試行錯誤でやってきた。

--ゲームを企画するコツは。

 大辻氏:現実の世界のなかで楽しいことをゲームにする。2010年12月にリリースした「私のホストちゃん」は毎月1.5倍の成長を保っている。ユーザーはホストを5人指名する。ユーザーがどれだけホストにお金を使ったがわかる仕組みで、最下位になると退店しなければならない。

 みんなでお気に入りのホストを1位にしてあげようというモチベーションと、指名しているユーザーたちの中で自分が1番になりたいというモチベーションがある。やり込むと「思い出アルバム」ができたり、ホストが店の外まで送ってくれたりとか、ちょっとしたイベントが起きる。携帯電話ゲームは世の中にたくさんあるが、私のホストちゃんの仕組みは完全にオリジナルで新しい。

 実際にホストクラブに行ける人はあまりいない。人間がどういうことで喜ぶか、楽しさを感じるかを再現するように意識している。ホストクラブに行っている人は自分がこのホストを1位にしてあげた、指名する人のなかで自分が1番と思っている。そういった感覚をゲームの中で作った。

--ユーザーはなぜカジュアルゲームにお金を払うのか。

 大辻氏:これはゲームをプレイしてみないとわからないが、基本的には快感だから。快感にはいくつかの種類がある。達成したり、クリアしたりする快感や、自己顕示欲、たとえば人よりいいアバターを買ったという快感、人とコミュニケーションをとって「ありがとう」と言われる快感もある。100円払って、その快感を一度味わうとそれが当たり前になる。

 でも課金するユーザーは10~15%くらいで、それを超えることはない。形に残らないものだが、世の中の15%くらいの人がお金を払うモチベーションを持っているということ。

--ゲーム利用者の15%が収益を支えている。

 大辻氏:1人のユーザーがAmebaモバイルのゲームに使う月間利用料金は平均1000円以上。高いものは3000円にもなる。課金ユーザー率が15%であることを考えると、1つのゲームにつきどれくらいのユーザー数がいれば目標とする売上を確保できるかがわかる。

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