[ウェブサービスレビュー]不審なサイトを画像に変換して閲覧--「aguse Gateway」

アグスネット
内容:「aguse Gateway」は、指定したウェブページを画像に変換して表示できるサービスだ。見た目は本物のサイトそっくりながら、危険なスクリプトが埋め込まれていても機能しない状態で表示できるので、サイトの外観を自分の目で確認したいという場合に役立つ。

 「aguse Gateway」は、指定したウェブページを画像に変換して表示できるサービスだ。不審なサイトを閲覧する際も、仕掛けられたスクリプトを実際に読み込むことなく、安全な状態で見た目を確認できるというユニークなサービスである。

 通常、不審なサイトを閲覧する際には、「URLVoid」のようにアンチウィルスエンジンを持つサービスを用いて事前にチェックし、安全性を確認するのが一般的だ。ただしこの方法では未知のマルウェアに対しての効果は高くなく、あくまでも疑わしいことが分かるだけにすぎない。また対象となるのは入力したURLだけで、そこからリンクしている別のURLをチェックするには、あらためてURLを入力しなくてはいけない。なにより、サイトの見た目を確認することは不可能だ。

 今回紹介するaguse Gatewayはこれとはまったく違った設計思想で、サイトの安全な閲覧を可能にするサービスだ。本サービスで読み込まれたウェブページは、ページ全体がいったん画像に変換され、その後リンクの部分にはそれぞれ座標指定でハイパーリンクが張られる。つまり元ページのHTMLソースの外見をコピーした上で、リンクだけはきちんと機能するように張り直し、ブラウザに表示してくれるのだ。これにより、見た目は本物のサイトそっくりながら、危険なスクリプトが埋め込まれていても機能できなくする。

  • サイトトップページ。サービスの概略が説明されている

  • 上部の欄にURLを入力して「GO」ボタンを押す

  • 対象のサイトが画像に変換され表示された。見た目はHTMLベースのサイトそのものだが、右クリックで表示されるコンテクストメニューの内容や、ドラッグをした際の挙動から、1枚モノの画像であることが分かる

 画像ベースに変換されたウェブページは、リンクもきちんと機能するので、クリックすればその先のページにもすぐにジャンプできる。いったん画像に変換されるため動作速度は必ずしも速くはないが、リンク先のURLをいちいちコピペする手間を考えるとずっと直感的に、かつすばやく操作できる。「aguse Gateway」のサーバ経由でアクセスすることから、一種のプロキシと考えればよい。

 またページ内のリンクについては、チェックを入れることにより強調表示できるため、隠しリンクも見抜ける。リンク先の安全性もあわせてチェックしてくれるため、危険と判定されたリンクにはアイコンが付与されて警告してくれる。

 試用した限りではmixiなど会員制のページが見られないほか、フォームについては機能しない場合もあるが、サイトチェックという意味では十分だろう。サイトの見た目を確認したい場合はもちろん、「aguse」やURLVoidなどで疑わしいと判定されたサイトにやむを得ずアクセスしなければいけない場合にも役立つはずだ。

  • URLをポイントしたところ。きちんとリンクが張られていることが分かる。クリックするとリンク先のページがさらに画像に変換された状態で表示される

  • リンクが張られているエリアを点線で表示したところ。どこにリンクが張られているか一目瞭然だ

  • 名前から分かるように、サイトに関するさまざまな情報を表示するウェブサービス「aguse」の派生サービスという位置づけ。aguseに直接ジャンプして運営者情報などを調べられる

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