フリービットは12月14日、2011年上期(5〜10月期)の決算を発表した。売上高は前年同期比52.0%増の101億8940万円、営業損失は9177万円、純損失は2億1465万円となった。
ISP事業者向けのネットワーク事業では、既存顧客へのサービス提供が順調に推移したほか、ベッコアメ・インターネットを新たに子会社化したことで事業規模が拡大し、売上増につながった。またネットワークをはじめとした効率改善により、売上高は33億9047万円、営業利益は4億6399億円となった。
クラウドサービス事業では、仮想化技術によるクラウド型のデータセンターサービスへの経営資源の集中をはかり、新規クラウドサービスの拡販を進めている。利用者は拡大傾向にあるものの、新規サービスであるため費用が先行し、売上高は10億9013万円、営業損失は1億3717万円となった。
ユビキタス家電事業では、商品ラインアップの選別や在庫の圧縮により、薄利多売型から高付加価値型への転換をはかる。中国のM2M市場への投資も進めており、フリービットが事業提携する中国のデジタル機器メーカー「愛国者(aigo)」との連携も強化している。これらの結果、売上高は10億9923万円、営業損失は1億5064万円となった。
連結するフルスピード子会社のアパレルメーカー、ギルドコーポレーションについては、フリービットグループのノンコア事業の位置づけであるため早期切り離しを予定している。
下期は、フルスピードと共同でディレクトリサービスを提供するほか、MVNOサービスも開始する。また、フリービットグループのクラウドサービスを統合し、新ブランド「フリービットクラウド」で展開することも明かされた。PCやiPhone、フォトフレームなど、各デバイス同士のファイルを直接クラウド間でやりとりできるServersManの新連携アプリ「ServersMan Shell」も12月14日から無償で提供する。
フリービット代表取締役社長の石田宏樹氏は、ServersManをインストールしたデバイス間でシームレスにデータを移動するデモを披露し、「瞬時に機器間でデータを移動できる、これはクラウド時代において非常に重要。これからの新たなユーザーインターフェースになる」と自信を見せた。
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