Monotype Imagingは、株式非公開企業Ascenderを1020万ドルで買収した。タイポグラフィックデザインの古き世界を、新しい時代のテクノロジに適応させようとする同社の狙いを示す、さらなる動きである。
マサチューセッツ州ウォバーンを拠点とするMonotype Imagingは、フォントを利用する新しいメディアに適応するための取り組みを強化しており、2010年9月には、ウェブベースのフォントサービスを開始している。Ascenderの買収(700万ドルの現金と320万ドルの株式で買収)により、同社はスマートフォン分野における足がかりを得ることになる。
というのもAscenderは、Googleの「Android OS」向けの「Droid」やMicrosoftの「Windows Phone 7」向けの「Segoe WP」などのフォントをデザインした企業だからである。同社は、セットトップボックス(STB)、テレビ、「Xbox 360」向けのフォントも開発している。Ascenderの従業員は、2004年に同社が設立される前、WindowsやMac OSに搭載されて出荷されている最初のTrueTypeフォントの開発にも携わったとMonotypeは述べた。
Monotype Imagingの最高経営責任者(CEO)であるDoug Shaw氏は声明で、「AscenderはMonotype Imagingに、業界とデザインに関する広大なエクスペリエンス、確立された顧客関係、困難な技術的問題を解決する能力をもたらす」と述べた。
書体デザインは、印刷物の多様化に続いて、テレビやコンピュータなどの電子機器が出現したことに伴い、数多くの変遷を経てきた。多くの人々は、無料で提供される組み込みフォントで満足しているが、スタイルと企業ブランドの独自性を確立するために、タイポグラフィを利用する人々も存在する。
Ascenderの12人の従業員は全員、Monotype Imagingに加わる予定である。Ascender社長のIra Mirochnick氏は、Monotype ImagingのDisplay Imaging担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャーに就任する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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