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モバイル広告で躍進するInMobi Japanのこだわりと戦略 - (page 2)

別井貴志(編集部)2010年12月07日 06時00分
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天畠氏:日本のスマートフォンはざっくりいって、現在500〜600万台ぐらい普及していると思います。そのうち、iPhoneが8割以上を占めていて、Androidがどんどん増えてきている状況でしょう。Androidの台数は、さらに増えていき、iPhoneと同じ比率になるのではないでしょうか。

 いい例が米国で、ざっくりいうとスマートフォンはだいたい6000万台。そのうち、iPhoneが1500万台、Androidが1300万台。米国はBlackBerry(RIM:リサーチ・イン・モーション)が1800万台と、少しいびつではあるけれども、この半年でAndroidが急激に伸びています。また、日本の携帯電話の普及台数が1億1000から2000万台とか言われていて、米国はその約2倍の2億4000万台。米国の方が市場が大きいと思われるかもしれませんが、ウェブをモバイル端末で使うという浸透率は、日本が80%〜90%で、米国は15%ぐらいと記憶しています。この率をもとに考えると、ウェブを利用している、つまりモバイルインターネットという観点から見ると普及端末は日本のほうが米国の約2倍になるのです。

 日本でもAndroidはもっと増えるでしょうし、当然iPhoneももっと増えるでしょう。さらに、一番大きいのは携帯電話、いわゆるガラケーのAndroid化が始まると思うんです。そうすると、我々のようなアドネットワークがプレイできる市場がもっと増えます。もともと、我々はガラケーもできるマーケットプレイスを持っているから、そこにもリーチできるようになっています。こうした部分にほかのアドネットワークは力を入れてないので、僕たちのアップサイドポテンシャルと言えます。

――日本のスマートフォン広告市場のブレイクスルーポイントは?

天畠氏:僕はもう今の時点で来ているのではないかと考えています。たぶん、500万台というと小さいように聞こえますが、「スマートフォン」というだけで、もうターゲティングされたマーケットになっているんですね。確かに200万台というと、ターゲティングのセグメンテーションの母数にもならないと思いますが、500万台を超えた時点で、もうターゲティングされた母数になっていると思っています。

 だから、もうクリティカルマスは超えたと。むしろ、スケールメリットが今後どれぐらいでるのかということが焦点になるのではないでしょうか。そのため、ターゲティングとしてのクリティカルマスは超えて、今度はむしろマスができてくるフェーズでしょう。それがおそらく、どう考えてもこの1年のうちに1000万台を軽く超えるでしょうし、それがどこまでいくか……。人によっては4000万台と激しいことを言う人もいますし、まあ僕は2000万から3000万と見ていますが、この数字はもう立派なマーケットだと思いますよね。モバイルインターネットの人口が8000万人といわれて、その中の3000万ぐらいがスマートフォンだっていうことですから。

――直接セールスやスマートフォンにフォーカスしていること以外で、特徴的な戦略はありますか。

天畠氏:通貨、時間帯、言語を日本に合わせているということです。すごく当然のことなんですが、欠かせないことと考えています。また、我々は海外配信案件も含め日本円で決済します。あとはサーバとネットワークですね。これも、単純な話ですが、日本で配信することができていないのです。この単純な3点セットができているプレイヤーは大手では、おそらく僕たちだけだと思うんです。

――グローバル展開していることの強みは?

天畠氏:メリットを非常に感じています。米国のアプリでも日本で人気のアプリがたくさんあります。そういった人気のアプリをもつ会社が日本をターゲットにして出稿すると当然CTR(クリックスルーレート)も高くなります。逆にいうと日本のアプリの方で米国を特定してターゲティング出稿する人も出てきています。このように、英語圏全体で出稿したいという方の相談に乗ったり、お手伝いしたりということがあります。

天野氏:そこを、我々はきちんと人を介して手がけていくのです。グローバルのアドネットワークであれば、日本の広告主様で海外に出稿したい方は海外に向けてターゲティングすればいいのですが、我々はきちんと普通の広告主様と同じようにまずニーズをうかがいます。そして目指す目標値も設定して、我々自身が海外の地域と連携し、どのように出稿していただければいいのかをコンサルティングします。

 逆に海外の広告主が日本をターゲットすればそれも掲載されますが、日本のメディアは本当に英語の広告が出ていることを望むか、というとそうではないというご意見をたくさんいただいているので、我々の場合は海外のチームに日本に出稿するのならば日本のクリエイティブを用意するべきだと提案します。このように、すべて人の手を介して、日本の市場に対して何がもっとも最適か、効果的かということに取り組んでいきます。

――今後さらに成長を加速させるために、どのような戦略を考えていますか。

天畠氏:これまではトップティアの広告主様や掲載メディア様に焦点を当てて動いて来ました。もちろん、こうしたお客様に対して直接セールスして双方のニーズを汲み取ることは引き続き大事にしていきます。次の段階として規模感を出すためには、代理店様やメディアレップ様とのおつきあいの拡大は必要だと思っています。結果、どこかのタイミングで、直接セールスというのはだんだんと絞られていくと思います。スマートフォンマーケットの拡大のスピードに同期して、共にマーケットを盛り上げていきたいと思っています。

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