米軍に従事する人が、動画のアップロードや共有、閲覧が可能な自分のウェブサイトを開設できるようになった。
この新しい「milTube」サイトは米国時間11月22日に発表されたもので、コンテンツがファイアウォールで保護されるため、「YouTube」よりも安全かつ機密漏えいの心配が少ないサービスとなっている。つまり、動画を共有したい軍関係者の希望を叶えると同時に、商業的なソーシャルネットワークや共有サイトの利用を心良く思っていなかった国防総省側の懸念も解消できるように設計されている。
米陸軍組織であるMilTech Solutions Officeの副ディレクターであるJustin Filler氏は声明で、「動画は人員にとり、各人のストーリーを伝えたり、情報を共有したりするための非常に強力なツールだ。milTubeは、軍全体の間でそのような共有を可能とするための、安全かつ情報が外部に漏れない環境を提供する」と述べた。
milTubeは軍に提供されるWeb 2.0ツールスイートの1つで、そのほかに「milBook」「milWiki 」「milBlog」がある。全体で「milSuite」と呼ばれるこれらのサービスはすべて、商業的なウィキ、ブログ、ソーシャルネットワークサイトと比較してより安全な代替サイトを提供しようという国防総省の取り組みのあらわれである。
MilTechの広報担当官は米CNETに対し、milTubeおよびmilSuite全体はもともと、米陸軍の通信関連部門の1つであるMilTechによって設計されたと述べた。しかし、軍全体での共同作業を可能とするため、これらのツールは軍を通じてより多くの軍関係者に対して提供されることになった。milSuiteは現在、兵士、軍属、請負業者を含む適切なアクセス権および認証を持つすべての人が利用可能となっており、ユーザー数は8万8500人以上となっている。
政府がコスト削減を目指す中、軍としては、軍人たちが情報を作成し、学び、世界中の同僚と共有することができるmilTubeのようなダイナミックサイトを立ち上げることにより、経費削減が可能だと考えている。国防総省はまた、milTubeを用いて、訓練動画やニュースクリップ、あるいは軍部が直接作成したそのほかの動画の共有手段とする意向だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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