NTTデータは10月29日、グローバル展開を加速するために米ITサービス企業Keaneの持ち株会社であるKeane Internationalを買収し、完全子会社化すると発表した。
具体的には、今回の買収のためにNTTデータは子会社として米国にKnight Subsidiaryを設立し、この企業とKeane Internationalを合併したうえで、Keane Internationalを存続法人とすることで完全子会社化するという。Keane Internationalと、その株主代表であるCitigroup Venture Capital International Technology Holdingsとは、現金による買収で合意しているが、買収総額は明らかにされていない。
Keaneは、米国において政府をはじめ、大手保険会社、投資銀行などの金融機関、グローバル製造業、大手製薬会社、医療保険会社などを主な顧客とし、欧州、アジア太平洋地域(APAC)などにおいても公共と民間の両分野にITサービスを提供している。さらに、インドやカナダにグローバル開発拠点を有し、アプリケーション開発や保守、SAPおよびオラクルなどのパッケージ関連サービス、インフラ管理サービス、BPOサービスをグローバルに展開している。
この一方で、NTTデータグループは中期経営で2013年3月期に海外売上高3000億円、海外売上高比率20%を目標とし、海外のビジネス拠点の強化に注力しているところだ。欧州では2008年にitelligenceおよびCirquentを傘下に収め、米国では2010年7月にIntelligroupと資本提携を完了している。
こうした中で、NTTデータはKeaneを完全子会社化することで、北米での顧客基盤と営業要員を獲得し、開発や保守事業を支えるグローバル展開のノウハウをグループに取り込む。これにより、グローバルなSAPサポート提供能力を高め、米国において包括的なITサービスを提供することで、これまで以上に海外拠点間の連携や国内外のシームレスなサービス提供体制を強化していく。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス