自分は肉体労働者ではないからと言って、仕事で身体的な問題が起きることはないだろうと思っているのであれば、それは早計だ。
Urban Instituteの経済社会政策の研究者が発表した研究によれば、肉体労働を必要とする職の数が10%以下に減っている中、より多くの米国人がデスクワークに関わる健康問題の影響を受けるようになっているという。
技術のプロである読者には、骨折のようなけがのリスクこそないかも知れないが、机に座っていることが原因で起きる病気は数多くある。
前腕に奇妙なサポーターをはめている人を見かけた人もいるかも知れない。あの人たちは、別にプロボウラーではない。彼らは、おそらくもっとも一般的なオフィス疾患である、手根管症候群を患っているのだ。この病気は、前腕を通っている神経が手首で肥大した靱帯と骨に圧迫されることが原因で、苦痛、痛み、しびれ、無痛覚、かゆみなどの症状が現れる。これはタイピングのしすぎで引き起こされる。
この問題を防ぐには、キーボードを使う際に自分の手首を決してリストパッドに置かないようにすることだ。手首はリストパッドに触れないよう宙に浮かすべきだ。
眼精疲労の兆候にはもちろん視界不良も含まれるが、流涙やドライアイ、頭痛、首のこりなどもある。Microsoftは、コンピュータに向かう時間が長すぎる場合には、目を細めて見なくてもいいようにフォントサイズを大きくするよう勧めている。また、コンピュータから頻繁に視線を外して、異なる距離に焦点を合わせるようにするのもいいだろう。目のことは気にかけた方がいい。特にプロボウラーには必要なものだ。
どんなによい姿勢をしていても、人間工学に基づいた最新の設備を使っていても、一度に何時間も座っていれば、背中の筋肉に大惨事を引き起こす。同僚からのもの問いたげな視線は無視して、時々は机から立ち上がって伸びをしたり、歩いたりした方がいい。
2002年のアリゾナ大学の研究で、労働者が使っている典型的な机には、オフィスにあるトイレの座面に比べ、1平方インチあたり100倍のバクテリアがいることがわかった。それを読むだけでも気分が悪くなりそうだが、デスクや電話の周囲にはびこっている風邪の菌やインフルエンザのウイルスを想像してみるといい。とにかく、両手、机の上、キーボードを殺菌剤で清潔に保ち、リスクを下げた方がいいだろう。
ストレス発散のために積極的に身体を使っていない場合、ストレスは内側にたまっていく傾向があり、潰瘍性疾患、心臓疾患、うつなどの原因になる可能性がある。(ストレスに関係して他にどんな問題が起こるかについては、私のカルテを見てもらえばわかるはずだ)
残念ながら、ストレスを防げるかどうかは、自分だけで決められることではない。しかしストレスとどう付き合うかは、自分で決めることができる。ランニングやゲームなど、エネルギーのはけ口を見つけることだ。プロポウリングも助けになるかも知れない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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