「Nozbe」は、Ajaxを用いたインターフェースで軽快に操作できるタスク管理サービスだ。ほかのタスク管理サービスと比較した場合の大きな特徴は、なんといってもその多機能さにある。複数のプロジェクト登録、タスクの並び替え、所要時間や締め切り日の設定、メールによる登録、メールでのタスク送信、リピート設定、複数メンバーでの共有など、タスク管理サービスで考えられる機能のほとんどを網羅している。iCal形式でGoogleカレンダーにタスクを表示することも可能だ。
中でも、各タスクに所要時間を設定できる機能は重宝する。片付けるのにどれだけ気が重いタスクでも、所要時間ベースでみると実はものの数分でできてしまう場合も少なくない。本サービスではこれら所要時間を入力していくことで、ついつい後回しにしがちなタスクの処理を促進してくれる。タスクの合計時間も表示できるので、すべてのタスクを予定時間内に処理できるかも確認できる。
各タスクには、自宅、外出先、移動中といった「コンテクスト」がつけられるので、現在の状況下で処理できるタスクを一発でリストアップできる。例えば電車での移動中に処理できるタスクに「移動中」というコンテクストを付与しておき、あとから複数のプロジェクトを横断して抽出するといったことが可能だ。また各プロジェクトには添付ファイルを登録したり、メモをつけたり、タグをつけてEvernoteと連携できる機能も用意されている。
フリー版ではタスクの登録数に制限はないものの、プロジェクトやコンテクストの最大登録数が5個までといった制限がある。これら条件が緩和された有料の上位プランが用意されている点は、競合サービスである「Remember The Milk(RTM)」と同様だ。
難点があるとすれば、あまりにも多機能すぎて全容がつかみにくいことだろうか。特に前述の所要時間の記入やコンテクスト分類などは、それらの機能に魅力に感じて使い始めた人はともかく、初めてのユーザーはややとっつきにくい。インターフェースが英語のため、機能の使い方を理解する前につまずいてしまうことも少なくなさそうだ。ハマればどっぷり、馴染めなければさっぱり、という典型的なサービスだと思われるので、しばらくフリー版を使ってみることをおすすめしたい。
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