伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)はクレオの運用管理システム「ZeeM サービスデスク」を2008年から導入して、運用管理業務の効率化を図ったという。クレオが4月8日に発表した。
CTCの情報システム部は、社内やグループ企業の基幹系、情報系、ネットワークなどの開発、保守、運用を担当。毎月基幹系だけで3000〜6000件の問い合わせに対応しているが、運用管理業務で複数の課題を抱えていたという。
具体的には、問い合わせ件数が多いため新システムの導入時などに迅速で的確な対応ができない、運用管理業務に関係する運用支援サービス企業など、複数の組織間でタイムリーに十分な運用情報が共有できない、情報の有効活用ができないために障害に対する予防的措置を講じられない――といったものだ。
そうしたことから、以前から運用管理ツールの導入を検討していたが、ツールの管理要員やサーバなどの初期投資が必要となるなどのネックから実際の導入には踏み切れなかったとしている。
そこでCTCは運用管理ツールとしてZeeM サービスデスクの専用サーバASPを導入した。このモデルは、ユーザー企業ごとに専用のサーバを立てて、ASP型で利用するものになる。選定の理由として、運用管理業務の網羅性と業務適合度の高さ、問い合わせ対応業務をウェブブラウザとメールの自動取込機能で、従来と同様にメールでも行える使いやすさ、初期費用が安価であることに加えて、導入決定から2カ月程度の短期間で利用できること、ASP型を利用することでセキュリティ上の不安が解消でき、カスタマイズも可能であること――などを挙げている。
ZeeM サービスデスクは、運用管理業務のガイドラインである「ITIL」に基づいて運用管理プロセスの見える化を実現できるという。導入後の効果については、問い合わせに対する担当者間の情報共有や調整などを効率化して、運用コストを削減、問い合わせ対応を含む各種運用業務の所要工数など定量的な見える化の実現、ITILに基づいた運用プロセスと組織間で情報を共有することで、システムのエンドユーザーに対するサービスレベルを向上できた――などを挙げている。
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