ベンチャー・リンクと光通信が資本業務提携を解消--筆頭株主の投資組合がTOB

別井貴志(編集部)2009年11月04日 19時41分
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 光通信は11月4日、ベンチャー・リンクとの資本提携を解消し、保有する同社の全株式について、ベンチャー・リンクの筆頭株主である投資ファンドが実施する公開買い付けに応募することを決めた。

 公開買い付けを発表したのはNISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合で、現在ベンチャー・リンクの発行済株式総数の46.03%を保有する筆頭株主だ。この投資組合は、2月に投資事業を行うために組成された任意組合で、その組合員は投資事業やファンド運営事業を営むエヌ・アイ・ストラテジック・パートナーズ(業務執行組合員)、「中小企業に対するあらゆるサービスを提供できる体制を構築していく」というビジョンを共有する独立企業同士のネットワークとして創設された「中小企業振興ネットワーク」に参画する企業7社(一般組合員)により構成されている。

 公開買い付けでは、ベンチャー・リンクの第2位株主である光通信が保有する全株式2100万株を買い付ける予定で、1株あたり16円、買い付け総額は3億3600万円を予定している。この公開買い付けが成立した場合、NISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合は、ベンチャー・リンクの総株主の議決権の53.74%(発行済株式総数に対する保有比率は53.64%)を取得し、親会社になる見込みだ。

 また、ベンチャー・リンクは東証一部に上場しているが、上場は維持される。なお、11月4日のベンチャー・リンクの株価は前日比1円高の16円(年初来高値は37円、同安値は14円)だった。光通信は前日比21円高の1750円(同2485円、1341円)。

 ベンチャー・リンクめぐるこれまでの経緯は以下のとおり。

  • ベンチャー・リンクは2008年12月期に多額の損失を計上したため、資本増強や信用力の補完のため資本提携先を模索し、2009年2月にNISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合、中小企業融資に特化した日本振興銀行との間で、資本業務提携について基本合意した。
  • 基本合意に基づき、3月13日付で第三者割当増資によって新株を発行し、NISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合が6100万株を引き受けて筆頭株主になった。さらに、子会社を通じて提携関係にあった光通信も2100万株を引き受けて第2位の株主になった。
  • NISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合は4月28日付けで、ベンチャー・リンクと日本振興銀行の間で、顧客の相互紹介やノウハウの相互提供などをすることにより、顧客へのサービスやソリューションの提供、その他各種分野における業務提携により、各社の事業を拡大することを目的に業務提携を締結。
  • 2009年8月頃に光通信の投資政策変更に伴い、保有するベンチャー・リンク全株式を売却する意向が示された。
  • NISパートナーズ・ファンド1号投資事業組合は4月の業務提携以降、ベンチャー・リンクに役員を派遣するなど経営に参画しており、ベンチャー・リンクに対して投資を継続する意向のため、株式公開買い付け(TOB)により、光通信から追加取得する方針を決めた。
  • 光通信は、今回の資本業務提携は一定の役割を終えたとして提携を解消し、ベンチャー・リンク株の売却を決定し、TOBに応募する。
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