最近よくみかけるようになってきた採用課金(成果報酬)型の求人サイト。その先駆けとなったサービスが、リブセンスの運営するアルバイト求人情報サイト「ジョブセンス」だ。
ジョブセンスでは、企業は無料でアルバイトの求人情報を掲載でき、採用が決まるまで課金は発生しない。一方で求職者に対しては採用が決まると「祝い金」として最大2万円の金額が支払われるというシステムだ。この求職者からの祝い金の申請によって、企業の採用を把握し、課金を行う。サイトはPCと携帯電話の両方から利用可能。ユーザーが検索したワードを元に、人気の求人情報を表示する「トレ単」といったユニークな機能も用意している。
リブセンス代表取締役の村上太一氏は1986年生まれの23歳。同社を早稲田大学在学中の2006年に起業した。ジョブセンスのサービス立ち上げのきっかけは、高校生の時にさかのぼる。「アルバイトを探していたのだが、ウェブでの情報が不十分だった。しかし街中を歩けば、アルバイト募集の張り紙はたくさんあり、そこにギャップを感じた」(村上氏)。そんな経験から、ウェブに求人情報を簡単に掲載できる仕組みを作るという目標ができたのだという。
そして立ち上げたジョブセンスだが、これまでの大手求人情報サイトで一般的だった「掲載料」の概念を、アフィリエイトなどで使われる成果報酬型に変えたことが企業の注目を集めるきっかけとなる。これによって、企業は必要な人材を採用できるまでランニングコストを気にせずに情報を掲載できるため、利用のハードルが大きく下がるのだ。なお、サービス開始当初は求人の応募ごとに課金をしていたが、企業側のニーズから採用ごとの課金に変えたという経緯がある。
同社の強みは「先駆者利益を活かしバランスを取りながら増やしてきた利用企業と利用者の数」(村上氏)とのこと。2008年には求人情報掲載件数が1万件を突破したほか、現在の月間ユニークユーザー数は300万人を誇る。またサイトはPHPで構築しているが、社内にエンジニアを抱えてすべてを内製している。
2008年5月には、社員の転職情報サイト「ジョブセンスLink」も公開。企業にとっては12万円から採用ができるというコスト感が強みだ。現在、21万件を超える求人を検索できる。また、「中国語版ジョブセンス」も運営。2009年1月にはネクストとダイヤモンド経営者倶楽部が共催するNEXT ENTREPRENEUR 2008 AWARDの最優秀賞を受賞した。
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