仕事の打合せ中に、ノートのどこかに大事な情報をメモしたはずなのに、どこを探しても見つからない。先輩から教わった仕事のコツをノートに書いてはみたものの、そのノートのどこに書いたか思い出せず、同じ質問をして怒られたなど、ノートにまつわる失敗談には、枚挙に暇がない。
学生の時でさえ、効果的なノートの取り方を学ぶ機会はほとんどなく、ましてや、社会人になってからではそのような機会は皆無に等しい。しかし、iPhoneなどのデジタルツールが発達してきたとはいえ、アナログなノートには「一覧性が高い」「素早く開ける」「電池切れがない」といった利点がある。「ノートをうまく使えば、生産性を上げることができる」という確固たる信念に基づいて書かれているのが本書である。
著者は、持ち歩いて使う「メモノート」、仕事で使うメインの「母艦ノート」、進行管理をするための「スケジュールノート」という3冊のノートを駆使して、議事録の取り方、アイデアの出し方、スケジュールの書き方など、さまざまなテクニックを披露する。また、仕事のためだけではなく、資格の勉強をするといった自己投資に使う場合のノート術や、ノートを丸ごと保存するためのデジタルツールとの連携など、豊富なアイデアを提供している。
アナログの得意な分野、デジタルの得意な分野を生かした効率的なノート術をすぐに試してみたくなったら、本書で使用されている文房具のリストが写真つきで掲載されているので参考になる。本書を読んだら、まずはノートを開いて、本書の中からすぐに取り入れたいことを書いておくのはどうだろう。
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