IBMは、アフリカの企業支援を目的に構築した、ネットブック用の新しいソフトウェアパッケージを発表した。
IBMは米国時間9月23日、新ソフトウェアパッケージ「IBM Client for Smart Work」は、LinuxベースのOSとクラウドコンピューティング技術を使用する予定であると発表した。Ubuntu Linuxの開発を支援するCanonicalと提携し、従来型の高価なPCやアプリケーションの代替製品をアフリカで提供する。
従来型のコンピュータが高価過ぎるため、アフリカでは多くの企業が、代わりに低コストのネットブックを従業員に支給している。IBM Client for Smart Workは、この傾向に着目し、ネットブックなどのシンクライアントを対象としたオープンソースソフトウェアを提供する、とIBMは述べた。
CanonicalのUbuntu Linux OS上で稼働する同パッケージは、オープン規格に基づく電子メール、ワープロ、スプレッドシートアプリケーション、コミュニケーションツール、ソーシャルネットワーキング機能を提供する。また、ユーザーは、クラウドコンピューティングモデルを介して互いに共同作業をすることができる。IBMによると、同パッケージは、Virtual Bridgesが提供する「VERDE」システムを用いて、仮想デスクトップ上でも稼働させることができるという。VERDEシステムは、ビジネスパートナーから提供される予定であるという。
IBM Lotus Software担当ゼネラルマネージャーを務めるBob Picciano氏は、「新興市場の企業は、オープン規格によって実現される自由と柔軟性を得る手段を探している」と述べた。「IBM Client for Smart Workは、オープン規格を求める声とウェブベースのパーソナルコンピューティングの動きを受けて作られた。機器の制約に縛られずに賢く働くための能力を人々に提供する」(Picciano氏)
同社は、この新パッケージとともに、LotusLive.comのサブスクリプションサービスを月額10ドルから提供する予定である。LotusLiveネットワークは、ファイル共有、仮想ミーティング、インスタントメッセージング、ソーシャルネットワーキングを介して、パートナー、サプライヤ、顧客との接点を企業に提供する。
またIBMは、医療分野を対象に、医師が音声によってSmart Workパッケージにアクセスし、遠隔地の他の医療専門家と作業することを可能とする、音声コンピューティング機能も提供する。
IBMは、地域のプロバイダからなる団体が、同ソフトウェアパッケージをアフリカ全土の行政機関、学校、企業に提供する予定であると述べた。IBMは、大学とも連携して、同ソフトウェアを学術機関のコミュニティにも普及させる予定である。
同ソフトウェアパッケージは、現時点ではアフリカのみで提供されるが、世界中の他の新興市場でもテストを実施中である。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。 原文へ
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