世界最大の通信事業者の1社であるTelefonicaは、中国の通信事業者である中国聯通(China Unicom)と10億ドル相当の株式交換を行うと発表した。
現地時間9月7日に発表されたこの合意の下、それぞれが相手企業の10億ドル相当の株式を購入する。さらに両社は、複数の事業で協力する考えだ。例えば、両社は共同でインフラや機器を入手するほか、無線サービスプラットフォームの開発も行う。
「われわれは、この提携関係を進化させ、両社にとって利点のある状況を作り出すことを楽しみにしている」とChina Unicomの最高経営責任者(CEO)であるChang Xiaobing氏は、両社が発表した共同声明で述べた。「この提携関係によって、幅広い電気通信および情報アプリケーションサービスを提供するわれわれの能力を向上する助力になると考えている」(Xiaobing氏)
固定回線事業とモバイル事業の両方を手がける両社は、共同で多国籍企業にサービスを提供することになる。さらに、ローミングサービスエリアの提供や研究開発の実施、経営に関するベストプラクティスの作成で協力することも計画している。
共同声明によると、今回の提携によって、両社の顧客数は計5億5000万人に達するという。
1月に中国政府から3Gの通信規格であるWCDMA技術の運用ライセンスを認可されたChina Unicomは、中国の31省で固定回線およびモバイル事業を展開している。同社は、中国で2番目に大きいモバイル事業者である。
マドリードに拠点を置き、英国の事業者O2の親会社でもあるTelefonicaは、主に欧州と中南米で事業を展開している。
両社ともに、WCDMA技術を使用する3Gモバイル事業を手がけている。
電気通信分野の独立系アナリストであるDean Bubley氏によると、今回の提携は両社に利益をもたらし、それぞれが相手企業の市場で足場を固められるようになるという。
「China Unicomは、Telefonicaが中南米に浸透していることに(特に)関心を抱くだろう」とBubley氏は述べた。
「この(提携)によって、中国市場におけるTelefonicaの存在感は増すだろう」とOvumのアナリストであるCharice Wang氏は述べた。Wang氏によれば、2008年にChina NetcomがChina Unicomと合併する前、TelefonicaはChina Netcomに興味を示していたという。
今回の提携前、TelefonicaはChina Unicomの株式の5.38%を所有していた。株式交換の完了後、TelefonicaはChina Unicomの株式の約8%を所有することになる。一方、China Unicomは、Telefonicaの株式の約0.88%を所有することになる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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