Red Hatは米国時間9月1日、シカゴで開催されている同社の年次ユーザーカンファレンス「Red Hat Summit & JBoss World」において、ミドルウェア部門のJBossによる最新プラットフォームの提供を発表し、インターナルおよびパブリッククラウドベースのアプリケーション開発に注力していくことについて詳細に説明した。
Red Hatによると、「JBoss Enterprise Application Platform 5.0」は、「Java EE」や「Spring Framework」「OSGi」、さらには「Google Web Toolkit」や「Rich Internet Application Frameworks」など、さまざまなJavaプログラミングモデルをサポートするという。
「われわれは、従来型の環境からクラウドベースの環境までを網羅するJavaアプリケーションプラットフォームの未来に貢献している」とRed Hatのミドルウェア担当バイスプレジデントであるCraig Muzilla氏は述べた。「われわれの最終的な目標は、顧客が常にライバルの一歩先を行けるように、適切なプログラミングおよび展開モデルを選択できる柔軟性を提供することだ」(Muzilla氏)
Red Hatは声明で、2012年までにはホステッドITサービスへの支出額が420億ドル規模まで拡大するというIDCが試算した数値を引用した。
Red Hatの最高経営責任者(CEO)であるJim Whitehurst氏は2008年、ZDNet UKの姉妹サイトであるCNET Newsに対し、クラウドコンピューティングはRed Hatにとって優先課題になると見ている、と述べていた。「クラウドはすべて、Linuxを実行するようになるだろう」とWhitehurst氏は話した。
Red Hatは2006年4月にJBossの買収を発表し、それ以来、JBossのミドルウェア製品とRed Hatの中核的なLinuxシステムの統合を行ってきた。Red Hatは2008年3月、JBossのミドルウェアに関連するコンサルティング部門を新設するために、システムインテグレーターのAmentraを買収した。そして、2009年には、JBossとRed Hatの年次開発者イベントを初めて統合した。
「2009年の『Red Hat Summit』と『JBoss World』を1カ所で開催することにより、参加者が1回分の料金で2つのイベントにアクセスできるようにしている」と主催者はJBossイベントのホームページで述べている。
OracleがJavaの主な推進者であるSun Microsystemsを買収することを発表して以来、中核的なミドルウェア技術としてのJavaの未来は注目を集めている。サンフランシスコで先日開催されたJavaOneイベントのセッションで、うわさについてのコメントを求められたOracleのCEOであるLarry Ellison氏は、「Javaについては新聞で読んだ」とSunの会長であるScott McNealy氏と冗談めかして言ったが、その後で、Oracleのミドルウェア戦略は「すべてJavaをベースにしている」と述べた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ
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