ユーザーが執筆するオンライン百科事典サービス「Wikipedia」を運営する非営利団体Wikimedia Foundationによると、同サービスの英語版サイトにおいて、存命中の人物に関する記述への変更を承認するため、経験豊かな編集者を任命する機能を近いうちに追加するという。
Wikimedia Foundationの広報担当者であるJay Walsh氏は、米国時間8月24日のThe New York Timesの報道が事実であることを認め、この「flagged revisions」と呼ばれる機能はドイツ語サイトでは既に有効になっているが、英語版で公開するにはまだ細部を調整する必要があると述べた。
Wikimedia Foundationは、同機能を正式公開する前にテスト用のWiki上で公開し、Wikipediaコミュニティーがそれを試せるようにする計画を立てている。Walsh氏によれば、テスト用のWikiは近日中に公開される予定だが、具体的な期間はまだ決まっていないという。
この機能は、1月に米上院議員のTed Kennedy氏とRobert Byrd氏が大統領就任式の昼食会後に死亡したとする誤った記述をユーザーの1人が投稿し、騒動が起きたことがきっかけで、議論されるようになった。
この機能の狙いは、更なる「防衛策」を提供し、存命中の人物に関する記述が荒らされるのを「防ぐ」ことである、とWalsh氏は述べた。そうした記事への変更は、ボランティアの編集者による承認を受けるまで、Wikipediaのサーバー上でユーザーに見えない状態で保管される。
これは重要な作業だ、とWalsh氏は付け加えた。これが永続的な機能になるかどうかは、最終的にはコミュニティーが判断することになるだろう。この機能は、「誰もが編集できる無料の百科事典」というWikipediaのモットーを熱烈に信じる人々にとって、容易には認められないことに違いない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
「程よく明るい」照明がオフィスにもたらす
業務生産性の向上への意外な効果