米国発のブログサービス「Tumblr」の訪問者が日本で増加しているという。ネットレイティングスが7月28日に発表したインターネット利用動向調査「NetView」の2009年6月データによれば、Tumblrの訪問者は対前月比67%増と急成長している。
Tumblrは、テキストや画像を投稿する一般的なブログの機能に加えて、ほかのユーザーの投稿を自らのブログにクリッピングできるソーシャルブックマークのような機能も持ったサービス。先行してサイト訪問者を伸ばしているTwitter同様、気になるユーザーを登録し、彼らの投稿をウォッチすることもできる。
Twitterは日本でも、影響力のある著名人や企業の情報発信での利用が盛んになり、サイト訪問者を伸ばしている。訪問者数は対前月比57%増で訪問者数100万人の大台が見えてきた。
TumblrもTwitterの認知率アップに伴って徐々にサイト訪問者が増加している。2009年6月の家庭と職場からのアクセス状況をみると、Twitter訪問者は78万3000人、Tumblr訪問者は45万1000人だった。
TumblrとTwitterの利用者構成を比較してみると、Tumblrは男女比が65対35で、Twitterに比べて男性の利用者の割合が多くなっている。また、年齢別に見ると35−49歳の利用者が多いTwitterに対して、Tumblrは50歳以上の利用者の比率が多くなっている。
2つのサイトの利用者の重なりを見ると、Tumblr利用者の12%がTwitterを併用し、Twitter利用者の7%がTumblrを併用していることがわかった。
ネットレイティングス シニアアナリストの鈴木成典氏は、「Twitterではユーザーが日常の考えや行動をテキストで投稿するのに対し、Tumblrでは他のユーザーの投稿したテキストや画像を引用、転載するといった利用が盛ん。利用形態の違いから、両者はユーザーを奪い合うことがなく、ともに訪問者数を伸ばしている」と述べる。
だがTumblrには懸念点もある。「Twitterに比べると、インターフェースの日本語化が行われていない点、多機能であるがゆえに利用への敷居が高く感じられる点、著名人や企業の積極的な利用が想定されない点など、Twitterのような成長を持続させるための課題が残っている」(鈴木氏)
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