ウェブ開発者に朗報だ。Adobe Systemsは米国時間7月21日、最新のオープンソースプロジェクト2件を発表した。いずれも、メディア企業や他のパブリッシャーが、よりリッチな「Flash」アプリケーションを構築できるよう支援することを目指すものだ。
第1のプロジェクトは「Open Source Media Framework」(OSMF)と呼ばれるもので、これによりデザイナーは、Flashのプレゼンテーションを実行するより洗練されたメディアプレーヤーを作成できるようになる。第2の「Text Layout Framework」(TLF)は、開発者が自身のFlashアプリケーションに、より高度なタイポグラフィやフォントレイアウトを追加できるようにするものだ。
OSMFとTLFはいずれも、オープンソースのアプリケーションとして無料で利用できる。
OSMF(開発コード名「Strobe」)は、Flashメディアプレーヤー用のフレームワークを構築するAdobeのオープンソースプロジェクトだ。開発者はOSMFを使用することで、高度な再生やナビゲーションコントロールだけでなく、広告やトラッキングのためのプラグインも実装したFlashプレーヤーを作成できる。これはメディア企業にとって重要な利点だ。OSMFは、動画や音声、画像を含むあらゆる種類のFlashコンテンツに対応する。
開発者らは、OSMFのウェブサイトで、OSMFについてさらに詳しく学べるほか、ソースコードやコンポーネントをダウンロードできる。
一方のTLFにより、開発者らは、より洗練された高品質のタイポグラフィによるレイアウトや効果をFlashプレゼンテーションに追加できる。TLFは「Flash Player 10」の新しいテキストエンジンと連携し、縦書き文字や双方向型文字のほか、画像の周りや段組みをまたいで流し込んだテキスト、複数の言語に対応する。
TLFに関する詳細とデモは、Adobe LabsのTLFサイトで提供されている。
これら2つの最新の取り組みは、より強力なFlash用プログラミングツールを提供することを目指したAdobeによる戦略の一環だ。Flashは他のウェブ技術(特にMicrosoftの「Silverlight」)から挑戦を受け、競合が予想されているが、これはAdobeが初めて直面する事態だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。原文へ
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