ウェブは、いつも進化していると思っていた。インターネットにはどこからでも接続できるようになり、オンラインで手軽に使える便利なサービスが次々と生まれている。しかし、実はすでに退化し始めていたなんて……。
ショッキングなタイトルである。現代では、インターネットを使わなければ仕事は成り立たない。その環境が死にそうになっていると聞いて、驚かない人はいないだろう。著者のジョナサン・ジットレイン氏は、「なぜインターネットは退化しているのか」「どうしたらインターネットを死なせずに済むのか」について膨大な事例とデータに基づいて、問題点の指摘と解決策を提示している。
そもそも、さまざまな脆弱性を抱えたまま、これだけインターネットが普及したのは「問題点はいつか誰かが修正してくれるだろう」という「問題先送りの原則」があったからで、それが原因で人々は今、便利さを享受できているのと同時に、悪質なウィルスや行為に悩まされている。
そこで、悪意にさらされる危険性の高い「オープンで肥沃な端末」を捨て、「iPhone」や「Xbox360」など基本的にベンダー側しか改変のできない「ひも付きアプライアンス」を好む傾向が増している。しかしこれでは、ユーザーの自由度は低く「生み出す力」が弱まってしまう。
そうならないために、やらなければいけないことは何か。本書を読んで、自分にできることを考えたい。
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