リーダーには不可欠の条件があり、それを身につけるための訓練をすることで、リーダーになり得る力を付けることができるという。そんなことが可能ならば、ぜひともその方法を知りたいと思うのは、実はリーダーの立場に急になってしまった人かもしれない。しかし、脅したりすかしたりして、人を従わせるようなリーダーは、真のリーダーとはいえない。
脳機能学者である苫米地英人氏は「すごいリーダーは『脳』がちがう」の中で、真のリーダーに必要な条件を3つ挙げている。「情報収集能力」「同調能力」「責任能力」。しかし、そのまま文字どおりの意味ではないようだ。
「情報収集能力」は、単なる知識があることではなく、有用な情報を十分に集め、普通なら見逃してしまうような「盲点(スコトーマ)」までも見つけてカバーできる能力のこと。「同調能力」は、他人を引き寄せる力のこと。「責任能力」は、「責任を取る」という行為から逃げない力のこと。
特に、「同調能力」については、「臨場感」「ホメオスタシス」「Rゆらぎ」という言葉で詳しく解説している。真のリーダーは、人間を劇的に変化させる「強烈なゴール」をリアルに思い描き、そのゴールに伴う変化を乗り越え、いつのまにか精神的にも身体的にも、リーダーになることが当たり前になった人なのだそうだ。
さて、これらの理論からすると、果たしてオバマ大統領はどういうリーダーなのか。また、どういうリーダーになり得るのか。それは本書の最後を読むときのお楽しみだ。
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