パナソニック モバイルコミュニケーションズは、2010年にも海外市場で携帯電話を本格販売する考えだ。高品質なAV機能などをアピールするとともに製造コストを下げて競争力を高め、市場を開拓する。
これは5月20日に同社取締役 端末事業担当 兼 ビジネスユニット長の石井圭介氏が明らかにしたもの。国内市場で累計500万台を出荷したVIERAケータイのノウハウなどを海外に展開する。
MM総研の調べによれば、2008年のパナソニック モバイルの国内シェアは17.8%とシャープに次いで2位。2006年を底にシェアを上げており、その中核にあるのが液晶テレビ「VIERA」の技術を盛り込んだVIERAケータイだ。
石井氏は「Nokiaなどの海外勢ではできないことをどうやるかが第1だ。AV複合機能が重要になる」と語る。また、「過去、パナソニックの端末が国内で大きなシェアを持っていた時代に、新市場を創るという点がおろそかだったことの反省もある」(石井氏)とした。
端末の製造コストを下げることで価格競争力も高める。「2008年からコスト30%減を目標に取り組みを始めている」(石井氏)といい、北京工場の活用や生産工程の合理化などを進めているとのこと。実際、2009年3月期の決算では他社が携帯電話事業の赤字に苦しむ中で、237億円の利益を計上したという。
海外展開の具体的な時期や注力地域、端末の内容については明らかにしていないが、スマートフォンを海外展開する計画はあるとのことだ。「スマートフォンは世界で年間1億台の市場になる。1台3万円としても、兆単位の市場になる」(石井氏)。NTTドコモは国内メーカー各社にAndroid端末の開発を要請しているとの話もある。パナソニック モバイルがどのOSを選ぶかについては言明しなかったが、「皆様にプレゼンする機会が迫っている」(石井氏)と含みを持たせていた。
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