パイオニアは4月28日、三菱電機とのカーナビゲーション、カーAV機器の協業をはじめとする中期経営計画を発表した。構造改革を推進することで、2011年3月期中に黒字転換を遂げるという。
事業再編成としては、カーエレクトロニクスをコア事業に位置づけることを発表。2002年からカーナビゲーション用ソフト技術の一部を相互利用してきた三菱電機と協業することで、スピードとコスト競争力をもって、新市場創造に取り組むとしている。
また、普及価格モデルの導入や新興国での事業展開なども見据えており、中国においては上海汽車興業グループとの合弁事業にも着手するとのことだ。
OEM事業に関しては、トヨタ自動車、本田技研工業との関係を強化し、2012年3月期にはOEM比率を約45%にまで上昇させるとしている。こうした動きにより、2012年3月期には営業収入3110億円、営業利益150億円を目指す。
一方ホームエレクロトニクス事業では、ホームAV、DJ機器、CATVを中心に展開していくと発表。ホームAVではAVレシーバーを中核商品と位置づけ、社内リソースを集中させるとした。さらに住宅関連企業とコラボレーションし、「住宅オーディオ」モデルも導入していくとしている。
シェア30%を持つCATVのセットトップボックスは、採用局数の拡大を進めており、2010年3月期には前年比20局増の140局へと増加。安定した収益を確保するとのことだ。
これにより、ホームエレクトロニクス事業では2012年3月期には営業収入730億円、営業利益30億円を見込む。
中期経営計画とあわせて発表された、2009年3月期(2008年4月1日から2009年3月31日)の通期連結業績予想は、営業収入が前回修正時から20億円マイナスの5580億円に、営業利益は550億円の赤字、当期純利益は1290億円の赤字とした。
中期の連結業績見通しについては、2011年3月期に営業収入4100億円、営業利益150億円、当期純利益80億円と黒字に転換する見通しを発表している。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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