カカクコム、「食ベログ」店舗向け有料サービス開始で株価反転の兆し

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 カカクコムは3月11日、4月1日から同社が運営するグルメ・レストランの口コミサイト「食べログ」で、飲食店向けの有料サービスを本格的に開始すると発表した。これをきっかけに株価が反転上昇の兆しをみせてきた。

 「食べログ」は、2005年3月に“信頼のできるレストラン選び”をコンセプトにサービスを開始、実際にレストランを利用したユーザーから寄せられるレビュー(評価・クチコミ)をもとに、各レストランをレーティングすることで、本当に満足のできる店舗を浮き彫りにし、信頼性の高いレストランランキングを提供してきた。

 サイト開設から約4年を経過した今年2009年2月末現在で、月間の利用者数が約731万人とグルメクチコミサイトとしては国内最大規模にまで成長してきた。また、今年2月のアクセス数が、前年同期比2倍強の1億2500万件と急拡大しており、広告媒体としての価値が向上している。

 「食べログ」は、2008年4月に飲食店向けの会員限定サービスを開始し、店舗情報の掲載・編集や、アクセス解析情報の利用など、会員限定の無料サービスを提供してきた。飲食店から好評を得たことで、2009年2月末現在で申込店舗数が1万店を超えたことから、より効果的な情報発信の機会を提供できるよう、付加価値を高めた有料サービスを新たに提供開始する。なお、有料サービスの利用には、店舗会員登録の他、店舗PR会員への申し込みが必要となる。

 「食べログ」は、これまで原則的にバナー広告などを収入源にしており、サイト利用者向けの有料サービスはなかった。今後は、バナー広告ではなく、文字と写真を使った通常の店舗情報を目立つ位置に掲載するのが特徴。今回は店舗への課金となる。課金体系の詳細は明らかにされていないものの、課金は1店舗当たり月額最低5000円程度から1万円程度となるものとみられ、現在情報を提供している約1万店舗のうち一部が有料サービスにシフトするものとみられており、年間に数億円の増益貢献が期待できそうだ。

 同社の2009年3月期の連結業績は、売上高93億5000万円(前期比34.7%増)営業利益33億5000万円(同74.9%増)、経常利益33億6000万円(同74.1%増)、純利益19億5000万円(同49.2%増)と大幅な増収増益を見込んでいる。業績好調の背景について外国証券のアナリストは「景気全般の悪化懸念が一段と深刻化する中で、消費者の価格に対する選択眼はより厳しさを増している。従って、購入前に価格比較サイトで販売価格を吟味する習慣が定着しつつある。さらに、価格比較サイトの利用者の年齢層が40歳代以上にも広がりをみせている」としており、来期の2010年3月期以降も利益成長が継続することになりそうだ。

 同社の株価は、1月26日に高値35万5000円を付けて以降、全般軟調相場の中で、連動するかたちで下落推移を強いられていた。これが、先週3月11日の「食べログ」の有料化公表以降、株価が反騰の兆しを見せはじめている。ちょうど反発前の株価が、2008年後半以降の株価推移の中での下値抵抗ラインとなる25〜26万円水準まで調整していたこともあり、上昇が加速している。株価は現在、30万円水準まで戻っているが、今後も中期的には35万台を目指した上昇が期待できそうだ。

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