サイバー・バズ社長、口コミマーケティングについて語る--WOMマーケティング研究会で

鳴海淳義(編集部)2009年02月27日 23時29分

 WOMマーケティング協議会 設立準備会は2月26日、第9回WOMマーケティング研究会を開催した。話題の中心は、ブロガーに対価を支払ってブログ記事を書いてもらうサービス「ペイパーポスト」。同サービスでトラブルを引き起こしたトレンダーズとサイバー・バズの2社がプレゼンテーションしたほか、参加者がグループに分かれて口コミマーケティングについて議論を交わした。

サイバー・バズ代表取締役社長の宮崎聡氏サイバー・バズ代表取締役社長の宮崎聡氏

 トレンダーズの郭翔愛氏は2008年12月にあるハンバーガーチェーンが販売した新商品のプロモーションについて、サイバー・バズ代表取締役社長の宮崎聡氏はある検索エンジン事業者のブログパーツのプロモーションについて、それぞれトラブル発生の経緯と再発防止策を説明した。

 サイバー・バズの案件については、研究会に参加していた広告プランナーの高広伯彦氏から「今回の件は、自社のサービスを理解していないマーケティング担当者の失敗と、担当している広告主に進める商品についてリスクがあるかもしれない可能性を考えていなかった広告代理店と、広告サービス提供社のスキル不足による、負の777フィーバーだったんじゃないの」とのツッコミが入る場面もあった。

 なお、両社のプレゼンテーションの内容はオフレコにすることが会場で申し渡されたため、記事には記載しない。

 WOMマーケティング協議会 設立準備会は、口コミマーケティングが注目を浴びるなか、まだ市場としては確立していないこと、国内の口コミマーケティング事例について意見交換や情報共有する場が求められていること、倫理的に適切でない口コミマーケティングが見受けられ、市場育成の障壁になる可能性があること、などを背景に発足した。2009年春には協議会を設立し、法人化を行う予定だ。

 第9回WOMマーケティング研究会では、参加者間で口コミマーケティングとは何か、口コミと広告の境界はどこにあるのかといった「共通意識」を持つためのディスカッションの場が設けられた。

 ただ、ブロガー、広告代理店、口コミマーケティング事業者、広告主企業、検索エンジン事業者、インターネットユーザーなど、さまざまな立場の人が100人以上参加するなかでこうした共通意識を持つに至るのは難しく、議題はそのまま参加者への宿題となった。同設立準備会のメーリングリストでは引き続き議論が交わされている。

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