Hewlett-Packard(HP)は不況の現実に直面し、ついにその純利益が減少を記録した。
HPの2009会計年度第1四半期(11-1月期)における純利益は19億ドル(1株当たり75セント)となった。これは前年同期の21億ドル(1株当たり80セント)に比べると13%の減少である。一方、売上高は前年同期と比べて1%増加し、288億ドルであった。アナリストらは、売上高を319億ドル、1株当たりの純利益を93セントと予想していた。この相違は、4億3100万ドル(1株当たり18セント)という費用調整によるところが大きい。HPによるとこの費用調整は、購入資産の減価償却や、事業再編費、買収に伴う費用によるものだという。なお、この費用調整が行われていなければ、HPの純利益はアナリストらの予想を上回り、1株当たり96セントとなっていたはずである。
同社の売上は、2008年に買収したElectronic Data Systems(EDS)部門が担うサービス事業を除き、すべての分野において減少している。サービス事業の売上高は、この買収が功を奏して、116%増の87億ドルであった。一方、ノートPCとデスクトップPCの売上高はそれぞれ、13%減と25%減となった。また、同社PCの総出荷台数はこの四半期で4%減少した。
最高経営責任者(CEO)であるMark Hurd氏は、アナリストらとの電話会議において強気の姿勢を崩さなかった。同氏は米国時間2月18日、「われわれは、困難な市場環境においてよくやっている」と述べるとともに、「わたしは、サービス事業の結果に特に満足している。われわれは今や、継続して大きな売上を見込める第2の事業を手にしているのである」と述べた。HPのサービス事業は第1四半期における同社の収益の3分の1を稼ぎ出している。
しかし、明るい話題はサービス事業のみである。同社の最高財務責任者(CFO)であるCathie Lesjak氏は「有機的な成長のあった分野もあるとはいえ、IT分野における投資は世界的に減少している」と述べている。
HPは「世界的な景気減速の影響を受けて」ハードウェア事業が不振であると述べている。またHurd氏は、Netbookが同社の従来型ノートPCにもたらす影響についてのアナリストからの質問に答えるために数分を費やした。業界ウォッチャーらは、低価格のNetbookによって、販売価格が全体的に引き下げられるおそれがあるという懸念を表明している。Hurd氏は、そういったことはこれまでHPにとって問題とはなっていないものの、時が経たないことにはその影響は分からないと述べている。ただ同氏は、販売価格の低下については、利用可能な製品の幅が広がったこととの関連性の方が高いと述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ
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