1990年代に「発泡酒」が登場してビール市場を激変させて以来、原料を麦芽以外とする「第三のビール」、発泡酒に別のアルコール飲料を混ぜたリキュール型の「第四のビール」が続々登場。店頭のビールコーナーにさまざまな製品が並ぶようになったが、実際のところ、消費者は「新ジャンル」のどんな点に魅力を感じているのだろうか。20代から40代を中心とするネットユーザー435名の回答を集計した。
回答者の家庭での飲酒率は「飲む」21.1%、「たまに飲む」24.6%、「飲まない」54.3%。このうち「飲む」「たまに飲む」と回答した199名(45.7%)に「家でビールや発泡酒を飲むか」聞いたところ、「よく飲む」が35.2%、「たまに飲む」が50.8%、「飲まない」が14.1%。「よく飲む」「たまに飲む」をあわせると5人に4人以上がビールや発泡酒に親しんでおり、特に男性と30代では、ほぼ90%にのぼった。
「家で酒を飲みたくなるのはどんなときか」複数回答形式で聞くと、「食事中」が41.2%でトップ。次いで「風呂上がり」が37.2%、「くつろいでいるとき」が33.7%、以下「仕事から帰ってきたとき」「休日の夜」「人が集まったとき」が20%台で続いた。
「第三・第四のビールのどのキーワードに魅力を感じるか」複数回答形式で聞いたところ、「カロリーオフ」が全体の45.7%と最も多く、次いで「糖質カット」が34.7%、「のどごし」が27.6%、「プレミアム」が26.1%の順。
男女別に見ると、女性は「カロリーオフ」が53.6%と男性を13ポイントも上回り、「ゼロ」も17.9%と男性より高め。また、「きめ細かい泡」も14.3%と1割を超えた。
一方、男性は全般に女性より低めだったが、「プリン体オフ」が26.1%、「キレ味」が18.3%と女性を10ポイントほど上回った点が目立った。年代別に見ると、30代、40代では「カロリーオフ」がトップだが、20代では「糖質カット」が47.4%でトップ。また、20代で「爽快」、30代が「プレミアム」が高かった点も目を引いた。
メーカーが酒税対策として「新ジャンル」の飲料開発に取り組む姿勢については、「非常に好感が持てる」が25.1%、「好感が持てる」が26.1%で、2人に1人は好感が持てると感じていた。
その理由を自由に記述してもらったところ、「価格を抑えた商品の開発」を評価する声が最も多かった。また「よりおいしいもの」への期待や、「新しいものへの挑戦」を評価する記述も複数見られた。
一方、「あまり」または「まったく」「好感を持てない」と答えた8.5%(17名)のほとんどは、その理由を「ビールを嗜好している」からと記述。新ジャンル飲料の「味」を評価しないとの声も複数あった。
新製品として「欲しい」と思う新ジャンル飲料について自由に記述してもらったところ、「よりビールに近い味わい」を期待する声が多い一方で「ビールとは違うものとしてのオリジナリティ」に期待する声もみられた。また「低カロリー」「糖質オフ」など健康への配慮や、さらなる「低価格」に期待する声も複数あった。
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